350ヤードの飛距離で、プロやギャラリーを魅了したW・J・リーは3ラウンド終了時に首位と3打差の4位につけ、「もしや赤星六郎以来のアマチュア優勝か?」と思わせたが、最終ラウンドになると2バーディー、2ボギー、3ダブルボギーの77を叩き、通算2オーバーパー286で24位タイと後退してしまった。それでも、ライバルの金庚泰に2打差をつけ、ローアマチュアのタイトルを連覇。しかし、本人にとっては、よほど悔しいらしく、「もう一回、最終ラウンドのプレーを許されれば、やってみたい!」と童顔を紅潮させて言ったもの。
4番ホールをバーディーで発進した最初のパー5で、ドライバーを左のフェアウェー・バンカーに入れ
、レイアップした後の第3打のウェッジ・ショットを大きく引っ掛け、窪地の木の後ろへ。砲台グリーンへ斜面にワンクッションさせる第4打がグリーン・オーバー。5オン1パットでやっとのボギー。こんなスクランブル・ゴルフがきっかけとなって、崩れていったのだ。3つのダブルボギーはグリーン奥の林へ入れたり(8番)、池ポチャ(9番)、小技の連続ミス(13番)と、まるで3日目までのリーとは人が違ったようなトラブル続き。
それでも、「このビッグな大会でローアマチュアを獲れて嬉しい。それも、ナショナル・オープンの難しいセッティングのコースで2回も。皆さんに感謝です」とコメントするマナーはプロ入り目前の“ビッグ・アマ”らしい堂々たるものだった。
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