2007年度(第72回)日本オープンゴルフ選手権競技の開幕を明日に控え、第1ラウンドで同組でのペアリングとなった中嶋常幸と石川遼が練習ラウンドを行った。
この日の練習ラウンドは、中嶋、石川に加え鈴木亨の3選手が一緒にプレー。グリーンの傾斜やフェアウェイ、ラフの深さなど入念にチェックを行った。
昨年、シニアオープンを連覇したほかレギュラーツアー優勝も果たした中嶋は、衰えぬ飛距離を見せる。スタートの10番ホールでは、36歳の歳の差を感じさせない豪快なドライバーショットを放ち、石川とほぼ同じ距離を叩き出して見せた。その後も随所で見事なアプローチを見せるなど、磨き抜かれた技術を惜しげもなく石川に見せつけた。
「日本オープンは、プロになる前から親しんでいる大会。でも、毎年この試合の前には気持ちも高ぶるし、今年も難しいセッティングだなと思わされる。自分は、明日からはコースとの闘いしかない。ラフも見た目以上に厳しい。グリーンは今年の試合の中では1番の硬さだと思う」と、表情を引き締める。しかし、石川のことに話しが触れると、中嶋のまなざしは、まるで初孫を見るかのような優しさに変わる。ハーフターン時の昼食の際には、約30分間に渡り、中嶋自身のスランプ時の話しをするなど、自身の経験を聞かせ伝えた。「彼は、素晴らしい。どうかこのまま育って欲しい。まだ、吸収しなければいけないことはたくさんあるけれど、今の時点であれだけのスウィングができて、アドレスもスウィングアークも綺麗。スウィングの質もタイガーに共通している」と、絶賛する。中年の星とジュニアゴルファーの星。明日の第1ラウンドで、2つの星の対決が実現する。
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