一昨年の覇者、片山晋呉がこの日も「予定通りのゴルフ内容に100点満点!」と自ら納得した。「狙って獲る!」「順調に目標に近づいている!」と“日本一タイトルの再奪取作戦”に燃えているのだ。
「これだけ難コースにセッティングされた舞台で、2日続けてアンダーパーの世界に身を置いているのだから」と強調する。昨日の70を“100点以上”、今日の71を“100点”と言うのだから。午後の部スタートとなったこの日、アウトは5番のバーディー1つ。インは1ボギー(12番)1バーディ(13番)でトータル1アンダーパー。少しも波のないプレーに見えたが、本人にすればピンチもあったとか。6番の6メートルのパーパットや
12番のボギーは「久振りのミスショットを、やっとのボギーに収めた」と胸の内の波を告白した。ギャラリーにも分からないボールのライ、ラフからの勇気を出したアプローチショットなど見えない部分での葛藤が本人にはあったらしい。
そんなピンチを救ってくれたのが「先週、新たに購入した新兵器パターだった」と言うのだ。片山晋呉はパッティングの技術やパター道具に対し、貪欲な姿勢を持つことでも知られる“求道者”。親指2本を揃えて握る“ツー・サム・グリップ”の変則型を採用いているのが現在形だが、それには極度に太いパターグリップが必要とか。
「ゴルフショップを尋ね歩いて、やっと購入した。グリップがしっくりするんです。2本で5,000円だった」と嬉しそうに話してくれた。こうした探究心が効果を発揮して、今のランクにいること自体が「この先、どうなるか実に楽しみ!」と笑顔で語るのだった。
明日の第3ラウンドから横尾要との最終組。直接対決で、この好調を維持できるか? 片山の真骨頂が問われる。
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