横峯さくらがスタートするとき、宮里美香は、すでにホールアウトしていた。スコアボードでその宮里美香の9アンダーパーを見て「この雨の中で凄いなぁ…」と、他人事のように感じたという。トップのスコアは、気にしなかったとも言った。
「私は、私なりに考えていたことがありました。この雨の中でひとつでもスコアを伸ばせたらいいな…って、思っていたのです。ラフに入ったら、冷静に対処する。フェアウェイに打てたら、グリーン中央に乗せていく。そういうゴルフに徹するだけで、目標スコアも設定しませんでした」
結果は、ノーボギーで4バーディー。まったく危なげのない内容で宮里美香とともに2日目のベストスコアをマーク
することになった。
スタート前の練習場で、クラブを入れ替えた。6番アイアンを抜いて9番ウッドをバッグに入れた。「雨の中のプレー、コース設定を考えたら、その方がいいと思ってキャディにも相談したら、いい考えだと言われたので、迷わずに入れ替えました」
その9番ウッドでバーディーを生み出したのが16番(パー3)だった。2日目は実測で205ヤード。この1打が、ショットがピンそば50センチにつくスーパーショットとなってのバーディーであった。
「3打差の2位。すごくいい位置だと思います。明日も1打に集中するゴルフで、自分のペースを守っていきます。日本女子プロゴルフ選手権では、気持ちが入りすぎて空回りしてしまいましたから、同じ失敗はしたくありません。気持ちは抑えながら、この2日間のように丁寧にプレーしていきたいですね。そして、3日目を終えて優勝争いにからめるポジションにいられればいいと思います」
入れ込まずにマイペースを保つ横峯。3日目は、果してどんなプレーを見せてくれるのか。どんなスコアでどんなポジションになるのか。3日目は福嶋晃子との組み合わせで最終組の一組前でのラウンドになる。
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