「前半伸ばして、後半崩れる」……この3日間、諸見里しのぶのゴルフは、このパターン。「明日は伸ばしっぱなしにしたい!」と言い切る気持ちは、痛いほど解る。今季、絶好調。日本女子プロ選手権、ワールドレディスを含む5勝。賞金ランキングもトップとなる活躍を見せる彼女にとって、悔しくて悔しくて仕方のない3日間のはずだ。
第3ラウンド。3、5、7と3バーディーを奪ったときに「今日は、いけるな、と思った」のに、その気持ちにブレーキをかけたのが、8、9番の連続ボギーだった。その後遺症が、10番ホールでも出てしまう。3メートルのバーディーパットを入れきれずに外してしまうのだ。
首位と8打差……。「62
で回れば、チャンスということ?」とニヤリと笑った。「難しいけれど、心のどこかには、10アンダーパーで回るぞ、という気持ちを持ってプレーしたいですね。前半、バーディー、バーディーときたら、その準備はしておきたい」
いまの日本の女子ツアーが面白いのは、ビッグスコアと言われる65以下。63、62というスコアを出せるポテンシャルを持っている選手がいるということだ。少なくとも、4アンダーパーグループの選手たちには、それがある。
|