宋ボベとともに2位で宮里美香を追う福嶋晃子の口から景気のよいセリフを聞くことができなかった。好位置につけながら、大きな不安材料を二つも抱えているからだ。
ひとつは腰痛。ここ数年、持病のようになっているが、天候不順の本選手権は、特に痛みが増してきているという。前夜は鎮痛剤を飲んで寝た。それでも、朝は痛みで目覚めてしまった。
「もう腰痛は、仲良くしたくない友達みたいなもので、怒らせないように、騙し騙し付き合っていくしかないのかな…と、覚悟はしているのですが、きついです」
ときにフェアウェイを歩くのにも難儀しているような様子がうかがえる。そして、もうひとつの不安材料はドライバーショ
ットだ。「曲がりたおしていますからねえ。いろいろ修正を試みてはいますけど、一向に解決法が見えてこない。どうしたらいいのかわからない状態です。最悪ですよね」
それでも、3日間で7アンダーパーとスコアを伸ばし、トップと4打差につけている。第3ラウンドも5バーディー・4ボギーと、やや荒れ気味だったが、71にまとめた。
「幸い、アイアンショット、アプローチショット、パッティングと、ドライバーショットを除けば、しっかりと打てています。だから、ドライバーショットでグリーンを狙えるところに置いておければ、なんとかなるんですけど、ときに曲がり幅が大きくなりすぎて林まで打ち込んでしまうことがある。本当に何とかしたい。でも、なんとも解決法がないんです」ということで、明日の直接対決も、腰とドライバーショット次第だと、決めつけている。相手は、宮里美香ではなく、自分の体調と、ままならないドライバーショット。確かに、景気のよいセリフを口にするどころではないのであろう。
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