《3年連続2位からの脱却目指す室田淳》
5バーディ・3ボギー。2アンダーパーのスタートとなった室田は「スコア的には、絶好の滑り出しだね」と言った後に、こう続けた。
「でも、内容的には、ちょっと悔やまれるところがあった」
それは、3ボギーのうち2ホール(15、17番)が3パットによるものだったことだ。「グリーンが小さくて傾斜がきつい。3パットした2ホールは、ラインを読み切れなかった。しっかり決断してからのミスなら仕方がないけど、中途半端な気持ちのままストロークしてしまったことが悔やまれるんだ」
ここ3年連続2位と優勝にあと一歩届かないでいる。今大会こそ、念願の優勝を果たすべく琵琶湖カントリー倶楽部に乗り込んできている。
「とにかく、こういうグリーンだから、フェアウェイから打たなければ、良いポジションに乗せられない。それをテーマにしたゴルフは、ある程度できた。乗せてはいけないところ、はずしてはいけないエリアもつかめてきたから、第2日以降の自分が楽しみにはなっている。3パットはあったけど、明日に目を向けられるスコアでスタートできたことを大切にしたい」
《陳志忠は「嬉しい2アンダーパー」》
シニア選手が、何よりも怖がるのはイップスと体の故障だ。陳志忠は、左手首を痛めていた。症状は重くなり、昨年12月には、ついに手術に踏み切らなければならなかった。
「そのために、5カ月間ゴルフができなかった。6月からやっとボールを打ち始めて、8月のファンケルクラシックが復帰戦。手首は治ったけれど、違和感が残っていて、今でも怖々打っている状態。その中で2アンダーパーで回れたのは、本当に嬉しい」
9番で左の林に打ち込んだ後、いったんフェアウェイに戻した。ピンまで残り97ヤードでアプローチウェッジの第3打は、ピンに一直線。「ぴったりとついてパーセーブ…」と思ったら、ボールはピンを直撃してグリーンの外に跳ねていってしまった。そんな不運なボギーもあったが、「それよりも、こんな大舞台に戻ってこられたこと、しかも2アンダーパーでラウンドできたこと。嬉しいことの方がずっと多いです」
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