2009年度(第19回)日本シニアオープンゴルフ選手権競技
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競技報告
【68のベストスコアで4位タイに浮上した渡辺司】
第2日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Gary Kobayashi
68の4アンダーパーで回った渡辺司は、通算3アンダーパーの4位グループにつけた。
「グリーンが難しい! ここはピンの横につけたら入らない。2メートルでも怖い。まだピンの上からのほうが易しい……。ともかく、バーディチャンスにつけないと、パーがとれないんだもの」
渡辺は、ピンの横につけたら、どれだけ難しいかを、こんな風に説明した。
「例えば、横5メートルにつけると、このコースの傾斜で入れるには、10センチの強弱までちゃんとしていないと無理なんですよ」
例えば、通常の傾斜もなく真っ直ぐのラインがあったとする。距離1メートル。そのストロークの強弱の許される範囲は、少なくとも最低10センチある。ホールの手前から、コロリと落ちるような強さから、ホールの向こう側の縁にぶつかって入る強さ。真っ直ぐのラインなら、10センチ以上先まで転がる強さでも、ホールの向こう側にぶつかって、ボールは入ってくれる。それだけ、ハンドルの遊びのように、許容範囲がある。それが5メートルの距離であっても、距離感の遊びは許される。
でも、ホールの横にボールが止まると、傾斜によって、強ければ抜けてしまうし、弱ければ、ボールが緩んで曲がりが大きくなる。芝目の読みが難しいグリーンで、最後の10センチの距離感の摺り合わせが、もっと精緻でないと、ホールに入ってくれない。ラインの読みとタッチ。その微妙な組み合わせが「ピン横2メートルでも怖い」と言わせるのだ。
「こうなったらピンに届かないクラブでゴルフをしちゃおうか、と思わせる」でも、それでは攻略しきれない。安全は弱気になりがちだし、攻撃は、危険が伴う。
「去年は、僕のゴルフ人生の中で、どうしたんだ、というくらいパットが入っていたんですけどねぇ…あと2日間、打ちミスしないことしか(攻略の)手立てがない」そうはいいながらも、5バーディ・1ボギー。68は、植田浩史、中村彰男と並ぶ、今日のベストスコアだ。


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