イーブンパーからスタートした尾崎健夫が、2日目には69をマークして上位に浮上してきた。今季、すでに日本プロシニアを制している。二つ目のビッグタイトル獲得に向けて絶好のポジションをキープしたといっていいだろう。
10番ホールからのスタートでいきなりバーディを奪った。7時51分と早い時間のティーオフだった。
「グリーンが朝露で濡れてボールが止まる状態であるうちに攻めていってバーディチャンスを作る」という戦略が、プレーに生かされていた。距離の短い3番パー4でもピンそばにつけるバーディ。さらに17番パー3でも4番アイアンのショットが決まって前半はボギーなしの3バーディ。
さて、後半は…。
「朝のうちの霧も晴れて、日差しが強くなってきたら、グリーンが乾いて止まりにくくなるし、パッティングの転がりも速くなる。そんな中で攻めを軸にしてはいけない。2日目としては3アンダーパーで、もうお腹一杯。あとは、攻めるというより、打ってはいけないところにいかないように気を配りながらのプレーをすることが大切だというふうに考えて、慎重に、安全にゴルフを組み立てていった」
攻めと守り。前後半でゴルフの内容を切り替え、前半の3アンダーパーをキープしてのホールアウト。「まあ、ここまでは、ほぼ計算通りの流れを作れている。自分としては、これ以上は望めない展開できているから、残る2日間のプレーも楽しみだね」
じっと手綱を絞ってのゴルフに、尾崎健夫の秘めた思いが伝わってくる。
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