第1ラウンドを終えてトーナメントリーダーになった高橋は、第2ラウンドも順調にスコアを伸ばしていた。10番ホールからのスタートでインを1アンダーパーにまとめた後、アウトにターンしても2番パー3で3番アイアンのショットをピン奥3メートルに乗せ、下りのスライスラインも読み切ってバーディを奪った。この時点で通算7アンダーパー。ショット、パットともに好調で、まだスコアを伸ばしそうな流れに乗っていた。
その流れが、急激に変わる。距離の長い4番パー4でフェアウェイからの第2打をプッシュアウトするミスショットでバンカーに打ち込んだ。ピンまで40ヤード。これを寄せ切れずにボギーにした。さらに続く5番パー5でダブルボギーを叩くことになる。
ドライバーショットはイメージどおりの弾道でフェアウェイ中央に。会心のショットが、高橋のスキを誘った。第2打は、グリーン手前エッジまで235ヤード。「しっかり打てば2オンできそう」ということで、3番ウッドでフルスウィングした。力が入りすぎてボールは大きくフック、左サブグリーンのさらに左手前のバンカーへ。そこからのショットが、今度は本グリーンとの間にあるバンカーへ。しかも目玉状態になった。出すだけ。まだ、エッジの深いラフ。5オンも寄らずに2パットという内容のダブルボギーであった。
この2ホールで一気に3ストロークを失った高橋は、「攻めた結果だから仕方がない」と言いながら、「仕掛けを焦ったかもしれない」とも振り返った。
「調子がよかったので、2オン狙いを仕掛けてしまった。あそこは、第2打をミスしたところで、もっと冷静にならなければいけなかったですね。最初のバンカーショットをショートさせたら、もう一度先のバンカーに落として目玉状態になることも考えるべきでした。最悪を避けていったん右に出し、アプローチショットでパーセーブを狙う。それが正解だったと思います。まだ勝負どころと考えるのは早かったんですよね」
好調であるがゆえに嵌った落とし穴。その直後の6番パー3で連日のバーディを奪ってダメージを最小限に抑えたのはさすがだった。
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