惜しくも2位。言い換えれば、最後まで、渡辺司を苦しめた一人、高橋勝成は、前半を1バーディ・1ボギーでターンした。「前半、結構チャンスがあったのですけど、それが入りそうで入らなかったんです。それをなんとかこらえて、ともかく、後半にチャンスを待とうと思った」という高橋に、なかなか良い流れが回ってこなかった。12番ホールでバーディをとり、通算7アンダーパー。次の13番で、渡辺司がボギーとし、1打差に詰め寄った。
「(渡辺)司が、11番と17番と、右バンカーに入れて、絶対寄らないような所から、見事に寄せて…勝つとき、勝つ人というのは、そういうのがあるのでしょうね」
それでも「自分にも、まだチャンスがあると思ってやっていましたけど、特に、18番で自分では、いいところにつけてバーディかな、と思って、グリーンに向かって歩いて言ったら、あれれ、という感じで(の距離が残っていて)…もうちょっと練習してこいと言われたみたいでした」
でも…と高橋は言う。「いい試合でしたね。最後のホールで、司が優勝パットを決めたときに、あの表情を見ていたらジーンときちゃいましたよ。苦労して、苦労して手に入れた人を見ると……。そういうの、巡ってくるんじゃないでしょうかね」
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