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【単独首位の宮里美香は「本当によくしのいだ」】 |
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第2日
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競技報告:塩原義雄 写真:G.Kobayashi /Y. Watanabe |
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トップタイで10番ホールからスタートしたディフェンディングチャンピオンの宮里美香は、前半2バーディー・3ボギーの1オーバーパーで折り返すと、後半はすべてパーを並べて通算1オーバーパーのでホールアウトした。
「集中力を切らすことなく、本当によくしのいだと思います」それこそ胸をなでおろしながら第2日のラウンドを振り返った。11、14番をボギーとした後もピンチが続いた。15番パー5ではパーオンできず、ラフからのアプローチショットを寄せてのパーセーブ。16、17番で連続バーディを奪ったが、18番でもまたピンチを迎えた。右ラフから脱出した後の第3打をグリーンオーバーさせ、奥のラフに。左足下がりでピ
ンまでも下りになる難しい状況をピッチアンドランのショットで寄せてボギーに留めた。宮里は、このホールを「第一のカギだった」という。「状況からするとダブルボギーになってもおかしくないホールでした。よくボギーでおさまったと思います」
後半にターンしてのパープレーも「バーディパットをはずしての惜しいパーというのはほとんどなくて、ひたすらピンチをしのいでパーを続けた。そういう印象の方が、ずっと強い9ホールでした」2番パー5ではグリーン右サイドのバンカーよりさらに右のラフからのアプローチショットを30センチに寄せてのパーだった。3番パー4では5番ウッドでの第2打を引っ掛けてグリーンオーバーさせた。そこから2メートルに3オンさせたあと、この微妙な距離のパーパットを沈めた。6番でも左足下がりのライからの第3打を2メートルに。これを決めてのパーだった。
ピンチは、まだ続く。7番パー3はショートさせて、アプローチショットもピン奥2メートルに。下りのパットを沈めてのパー。8番ではグリーン左バンカーからこれまた2メートルを残したが、これを決めた。そして18ホール目の9番でもグリーンをオーバーさせて奥のラフから2メートルに3オン。これもまた慎重に入れた。
「本当によくしのいだと思います」と宮里が胸をなでおろしたのも、わかっていただけるだろう。USLPGAツアーでの戦いで身につけていったアプローチショットのバリエーションとその精度の高さ。さらに「自分では3・6・9フィートパッティングと呼んでいます」という1~2メートルのパッティング練習で深めたショートパットへの自信。3フィート、6フィート、9フィートの距離を3球続けて沈める。ストレートライン、スライスライン、フックラインそれぞれで繰り返す。この日、これくらいの距離を何度沈めたことだろう。
「和合のバンカーは砂質が軟らかくて、距離を合わせるのが難しい」と、入念に練習した。この2日間で5回のバンカーショットがあり、うち4回は1パットにつなげた。パーセーブできなかった1回は、左足下がりにライで、しかもピンまで下りという状況で「寄せようがなかった」(宮里)というもの。
名古屋GC和合コースでの日本女子オープンでは、何がスコアメイクのカギになるかを分析し、準備してきたことが、次々と押し寄せるピンチをしのがせている。
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