「メジャー大会ほど、謙虚に、まっさらな気持ちでその舞台に立たなければいけないんですよね。今年は、それがある程度できたと思います」
宮里美香から、そんな話を聞かせてもらったのは8月の初旬だった。カーヌスティでの全英女子オープンを終え、日本に一時帰国していたときであった。クラフトナビスコ選手権7位タイ、全米女子プロ選手権8位タイ、全米女子オープン5位、そして全英女子オープン14位タイ。これが、2011年メジャー大会での宮里の結果だった。全米女子オープンでは、第2ラウンドを終えて単独トップに立っていた。そして3大会を終えたところでは、すべてトップ10入りしていた。実は、3大会ともにトップ10というのは、宮里美香ただひとりだった。全英女子オープンでもリンクスコース対策として身につけ、多用したパンチショットが冴え、第1第2ラウンドでは69を並べてトップ争いの中にいた。第4ラウンドに73とスコアを伸ばせずに14位タイに終わった。
「終わってみれば、口惜しい思いの方が強いけど、自分の成長を実感できたこと、全てのコースの難しさを楽しめたこと。それが、自信にもつながりました。自分の現状をしっかりと教えられ、新しい自分の発見もありました。ありのままの自分を自覚させてくれる大会。それがメジャーだと思います」
自分のゴルフをすれば優勝争いできる、勝てる。
そう自分を強く信じられるときがくる。
昨年、全米女子オープン、全英女子オープンともに予選落だった。フロリダに戻ってのテクニカル、フィジカル、メンタルの3コーチとのミーティングは、反省会になったという。
そして、こんな助言があったそうだ。 |