2011年度(第44回)日本女子オープンゴルフ選手権競技
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本大会は、(財)上月スポーツ・教育財団の
助成を受けています。
大会のみどころ 難コースが舞台の世界レベルの戦い
 
宮里美香が語ったメジャー大会

「メジャー大会ほど、謙虚に、まっさらな気持ちでその舞台に立たなければいけないんですよね。今年は、それがある程度できたと思います」

 宮里美香から、そんな話を聞かせてもらったのは8月の初旬だった。カーヌスティでの全英女子オープンを終え、日本に一時帰国していたときであった。クラフトナビスコ選手権7位タイ、全米女子プロ選手権8位タイ、全米女子オープン5位、そして全英女子オープン14位タイ。これが、2011年メジャー大会での宮里の結果だった。全米女子オープンでは、第2ラウンドを終えて単独トップに立っていた。そして3大会を終えたところでは、すべてトップ10入りしていた。実は、3大会ともにトップ10というのは、宮里美香ただひとりだった。全英女子オープンでもリンクスコース対策として身につけ、多用したパンチショットが冴え、第1第2ラウンドでは69を並べてトップ争いの中にいた。第4ラウンドに73とスコアを伸ばせずに14位タイに終わった。
 「終わってみれば、口惜しい思いの方が強いけど、自分の成長を実感できたこと、全てのコースの難しさを楽しめたこと。それが、自信にもつながりました。自分の現状をしっかりと教えられ、新しい自分の発見もありました。ありのままの自分を自覚させてくれる大会。それがメジャーだと思います」

自分のゴルフをすれば優勝争いできる、勝てる。
そう自分を強く信じられるときがくる。

 昨年、全米女子オープン、全英女子オープンともに予選落だった。フロリダに戻ってのテクニカル、フィジカル、メンタルの3コーチとのミーティングは、反省会になったという。
そして、こんな助言があったそうだ。
 「メジャー大会を意識しすぎている。いい結果を出そうという思いが強すぎる。もっと自信を持って、自分をコースに、ホールにさらけ出すようにしないといけない。自信を持つためには練習も必要だし、練習してきたことを試合の中で実践できるようにならなければいけない。
 
そういう積み重ねが、美香のゴルフ、自分のゴルフといえるものになっていく。そして、いつか自分のゴルフをすれば優勝争いできる、勝てる。そう自分を強く信じられるときがくる。そのためにチームMMがある。だから、今は、どんなトーナメントでも現状での自分のゴルフを精一杯やり通すことが大切なんだ」
 この助言の正しさを実感したのが、昨年の日本女子オープンだった。「とにかく、自分の成長を見てもらいたい。自分の全てをさらけ出してコースと戦う。その思いで4日間自分のゴルフをしたら、優勝していました。コーチたちが言っていたのは、このことだったんだな…って、深く理解できました」
 この体験が、今年の世界のメジャー大会での好結果につながっていった、と宮里美香は振り返っていた。
連覇はなるか? 阻止するのは誰か?
大会連覇がかかる宮里美香は、そのことよりも「あれから1年、どんな成長をしているかを見てもらいたい。楽しんでもらいたい。その思いで自分のゴルフをやり遂げたい」と語った。
舞台は名古屋ゴルフ倶楽部・和合コース。中京地区初のゴルフ場として1929(昭和4)年の開場。大谷光明氏の手による18ホールは、上田治氏のコース改修を経て現在の姿になった。毎年春には、男子ツアー競技の中日クラウンズの舞台となっている。その中日クラウンズのときよりもひと夏を越して芝生は成長し、日本女子オープン仕様となったコースは難度を高めている。それこそありのままの自分がさらけ出されることになるだろう。
「自分のゴルフをすれば結果はついてくる」―よく耳にするセリフだが、実は、そう言い切れて、実際に好結果を残せる選手は、そう多くはない。優勝候補として名前を挙げられる選手たちが、それを口にできる有資格者といえよう。
エビアンマスターズに2度目の優勝を果たした宮里藍は、自分のゴルフを取り戻している。日本女子オープンでも2005年大会以来2度目の優勝を昨年まで以上に強く意識して今大会に出場してくる。同じくUSLPGAツアーメンバーの上田桃子は、ここ数年、逆に自分のゴルフを見失い、自信も失っているように見える。

真の実力者でなければ、タイトルを手繰り寄せることはできない。

 日本女子ツアーの選手たちの中では、確固たる自分流を貫く横峯さくら、不動裕理をはじめ、「これぞ自分のゴルフ」で結果をだしている有村智恵、佐伯三貴を連覇阻止グループの一番手に指名したい。このグループに続くのが、今季初優勝組か。金田久美子(フジサンケイレディス優勝)、2007年日本ジュニア優勝者で宮里美香と同じUSLPGAツアーでプロ生活をスタートさせた野村敏京(中京テレビブリヂストンレディス優勝)、有村と同年齢で同期生の笠りつ子(ニトリレディス優勝)らの急成長が、勢いを感じさせる。
さらに、今シーズンも旋風を巻き起こしている韓国勢は、脅威の的だ。ワールドレディスオープンとサントリーレディス優勝で2年連続賞金女王を狙うアンソンジュ、ニチレイレディス優勝で2008年日本女子オープン覇者の李知姫…高い技術力に裏打ちされた綿密なコースマネジメントは、日本女子オープン仕様の難しいコースセッティングほど真価を発揮しそうだ。
自分のゴルフをしたくとも、なかなかそうはさせてくれないのが日本女子オープン仕様のコースで、しかもそれ自体が戦略性の高い名古屋ゴルフ倶楽部とくれば、真の実力者でなければ、タイトルを手繰り寄せることはできない。


有村智恵 佐伯三貴
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