|
|
|
|
|
|
【ともにティーショットが乱れた石川遼と金庚泰】 |
|
|
第1日
|
|
競技報告:塩原義雄 写真:G.Kobayashi /Y. Watanabe |
|
|
ディフェンディングチャンピオンの金庚泰と石川遼の同組対決が第1ラウンドから実現して大ギャラリーを引き連れてのラウンドとなった。お互いに「刺激し合えるいい関係」という両選手だが、今日は、刺激ならぬラフでの共闘のような展開になってしまった。
手を加え続ける石川のドライバーショットは、意思とは逆の弾道になって狭いフェアウェイをとらえきれない。きっちりとポジションに打ち出せたのは、わずか4ホールだけで、アイアンショットもピンを狙えない。
「自分のゴルフをさせてもらえなかった…というより、それができなかった。このコースでは、やっぱりティーショットでフェアウェイヒットさせるのが、スコアを作って
いくための第一関門だと思います。それとグリーンをはずしたときのアプローチショットが第2関門。今日の自分は、どちらもうまくいきませんでした。チャンスを作ることより、第2打以降のショット、パッティングでどうカバーするかという展開になってしまいました。焦りはしませんが、修正していかなければならないと思います」
5ボギー。バーディは、4番パー5の1ホールだけで、4オーバーパーからのスタートとなった。一方の金は、石川よりもさらに少ない3ホールだけのフェアウェイヒットだった。それも前半だけで、後半の9ホールでは一度もなかった。それでいて2バーディ・3ボギーの1オーバーパーに踏みとどまれたのには、ある理由があった。練習日に金はチェックしたことがあった。それは各ホールのティーショット落下エリアのラフの状況だ。「フェアウェイを狙って、少しだけラフに転がり込んだ状況より、大きく曲げてしまった方が打ちやすいライになるホールがありました。だから、今日は、はじめからそのエリアを狙ってラフに打ったホールもあった」
この違いが、第1ラウンドの両選手の3打差となって現れたのであろうか。実は金は、この1カ月不振続きでいる。KBCオーガスタの3日目に突然目まいに襲われた。翌週のフジサンケイクラシックをキャンセルして急きょ韓国に戻り、検査を受けたが「原因は不明と診断されてしまいました」。今シーズンは、日本、韓国、米国と飛びまわる過密スケジュールで疲労も蓄積されている。先週は、母国のナショナルオープン(韓国オープン)に出場していた。「ゴルフの内容が、本当に悪くて、まともに当たらないぐらいでした」
それに比べれば、日本オープンの第1ラウンドは、体調もゴルフの調子も「ずっといい」という状態になっているという。ホールアウト後には、練習グリーンでパッティング調整、さらにドライビングレンジに足を伸ばしてのショット調整に取り組んでいた。コンディションは悪くとも、連覇を狙うディフェンディングチャンピオンの意地を見る思いがした。
|
|
その他の記事はこちら
|
戻る
|
|
|
|
|