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【ベテラン佐藤信人が復調の3アンダーパー】 |
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第2日
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競技報告:塩原義雄 写真:G.Kobayashi /Y. Watanabe |
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懐かしい名前が上位に浮上してきた。佐藤信人その人である。2000年からの2年間で7勝し、2002年には谷口徹、片山晋呉と賞金王争いを演じた実力者だった。2004年からはQTを経て欧州ツアーを主戦場にし、世界への飛翔が期待された。しかし、ここからゴルフ人生が急転する。欧州ツアーでの戦いの中でスウィング、パッティングに迷いが生じて不振に陥ったのだ。2005年シーズン中の5月に同ツアーを切り上げて帰国してしまった。日本ツアーに戻って、何度か優勝争いに絡んだこともあったが、ここ数年はチャレンジトーナメントで名前を見る程度になっていた。
本選手権には一次予選からの挑戦で、最終予選からの繰り上げでの
出場が決まった。第1ラウンドは1アンダーパー。そして今日は2アンダーパーと安定してスコアを伸ばし、単独3位に浮上した。パープレーで10番ホールにターンし、11番で短いパーパット(1.5メートル)をはずしたものの12、13番で連続バーディを奪った。距離の短い12番パー4は3番アイアンでのティーショットでフェアウェイを確実にとらえた後、9番アイアンの第2打を1メートルにつけた。13番パー3は7番アイアンでのショットをまた1メートルにつけた。さらに17番では5メートルのバーディパットが決まり、通算3アンダーパーとして迎えた最終18番ホールはピンチだった。ティーショットが左林で第2打はフェアウェイに出しただけ。ピンまで120ヤードの第3打を4メートルにつけ、これを沈めてパーで凌いだのが大きかった。
「全体的に上出来。最高です。ショットもパットもよかった。実は、欧州ツアーに挑戦していたときあたりからパッティングにイップス症状が現れ出し、日本でその症状が固まってしまった。シード権も失って、ゴルフが苦しくて仕方ない時期もありました。なんとか、もう一度レギュラーツアーで戦いたいと、その思いばかりでゴルフを続けてきました。プライベートのラウンドでも試合のような緊張感を持ってやっているし、チャレンジやミニツアーにもなるべく出るようにして試合のテンションを保つようにしてきたつもりです。おかげで、2、3年前よりは回復の兆しがあるし、波はあるけどスコアに結びつくようにもなってきました。2日終わってこの位置なので、久し振りに優勝を狙いたい…と言いたいところだけど、順位を考えずに、普段の練習でやっていることが、緊張した中でどれだけできるのかを1打ずつ確認しながらプレーしたい」
41歳。同世代の久保谷健一の先週の優勝(キャノンオープン)が刺激になり、励みにもなっているという。
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