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【ローアマチュア争いは洪健堯が通算+3でリード。1打差で浅地洋佑が続く】 |
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第3日
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競技報告:塩原義雄・JGA 写真:G.Kobayashi /Y. Watanabe |
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3選手だけになったアマチュアプレーヤー。3人はともに10代の有望選手だ。トップは台湾の19歳、洪健堯で通算3オーバーパーの16位タイ。1打差の通算4オーバーパーで続くのが、18歳の浅地洋佑だ。2年連続アジアアマチュア選手権優勝で、来年のマスターズへの連続出場を決めた松山英樹は、通算13オーバーパーとなり、この日10代トリオのうちでただ一人大きく水を開けられてしまった。
浅地が悔やんだのは最終18番パー4ホールの第3打だった。ティーショットをラフに打ち込んだあと「得意の距離を残そう」と第2打をピンまで92ヤード地点にレイアップしていた。そこまでは、第1打がラフだったときを想定しての戦略とし
ては狙い通りのプレーだったのだが、この得意な距離を得意なサンドウェッジで打って寄せ切れずにボギーにしてしまった。実は、リードしていた洪も、この最終18番ホールではラフを渡り歩いてのダブルボギーを叩いたから、このホールだけでいうなら浅地のボギーの方がダメージは少なかったはずなのだが…。
浅地は、もっと高いところを見ていた。「とりあえず予選通過を一番の目標にやってきて、それをクリアできたので、きょうはトップ10入りを目指してスタートしました。その気持ちが、表に出過ぎてしまって、がっついたゴルフになってしまいました。ええ、欲張りすぎでした。最終ラウンドは、もっと落ち着いてプレーして、ローアマを目指します。でも、洪選手も上手いからなあ…」
第1ラウンドから上位につけているのが洪。第2ラウンドでは1番から3連続バーディを奪い、首位も伺う位置にいながら直後の4番(パー5)で9を叩くなどスコアが上下動しながらも、粘りに粘って最終ラウンドを迎える。「ドライバーの調子さえ良ければ、真っ直ぐに飛べばスコアもまとまるのに…」と、本調子ではないながらも台湾ナショナルチームのエースの実力は充分に見せている。それも、たとえボギーを打っても「大丈夫。もう一度一から気持ちを切り替えて、やり直せばいい」というメンタルコントロールが出来るからだろう。
鷹之台カンツリー倶楽部は、昨年のネイバーズトロフィーチーム選手権で台湾代表としてもプレーしている。日本オープンのセッティングとは比べられない状況で、そのときには個人戦7位に終わっているが、「もちろん、ネイバーズトロフィーのときより難しいけれど、この1年半でたくさん経験を積んできたし、色々なプロとラウンドすることを通じて学んできたこともある。自分自身、成長した面があると思う」と、さらにスケールアップした姿を披露している。来年にはUSPGAツアーのQT挑戦を目論む洪。アマチュアとしての置き土産としても、日本オープンのローアマチュアというタイトルは是が非でも欲しいものだ。
ローアマチュア争いは、この洪と浅地の2人による一騎打ちという流れになり、蚊帳の外におかれてしまったのが松山英樹。通算6オーバーパーでカットラインギリギリで後半のラウンド進出を決めた松山。ドライバーショットが不調でなかなか得意のパッティングと松山の魅力でもある爆発的なスコアを出せない苦しい日々が続いている。特に、今日のラウンドでは、12メートルを越える強風の中でスタートし、途中雨も降り出す悪コンディション。その中で前半は1バーディ・2ボギーの1オーバーパーで耐えていたが、後半10、11番の連続ダブルボギーもあり、通算13オーバーパーまでスコアを落としてしまった。「イギリスなら、この風も普通のことでしょうね。それに対応し切れなかった自分のせいなので…練習が不足していました」と不甲斐ない自分への怒りを必死に隠しながらコメントを残した松山。「3日間、一度もアンダーパーを出せていないし、とりあえず明日は意地を見せたい」先のアジアアマチュア選手権優勝で世界アマチュアランキングで4位と日本選手最高位にいる松山。プライドをかけた残り18ホールのプレーがみものだ。
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