日本アマで3位入賞、直後のネイバーズトロフィーチーム選手権では、連日のアンダーパーでホスト国以外では初となるチーム優勝に大きく貢献した香妻陣一朗(日章学園高校3年)が、最後の日本ジュニアに臨んでいる。日本アマ終了後、「アマチュアで最後になる年だと思っているから、今年こそ全国タイトルを獲りたい」と意気込んでいた香妻。首位と3打差の4位タイで終えた第1ラウンドは、その思いを実現するのに充分な順位かと思われたが、ホールアウト後に香妻は開口一番「ショックです」と肩を落とした。3番で2メートル、6番(パー5)、8番では6メートルと3つのバーディを奪い1ボギーの2アンダーパーで前半を終えた香妻は、後半も10、12番でスコアを伸ばす。「13番を終えるまでは、本当にプレーの流れも良くて、もっとスコアを伸ばせそうな雰囲気があった」というが、好事魔多しの言葉があるとおり、香妻にとっての落とし穴は14番に待ち受けていた。左の木の上に打ち込んだティーショットは紛失球となり、打ちなおしもバンカーの縁に打ち込むトラブル。「トリプルボギーだな…」と諦めも芽生えた6メートルのダブルボギーパットをねじ込んでみせたが、このホールで完全に潮目が変わった。15番(パー5)こそバーディを奪ったものの、16番から3ホールは「5メートルのチャンスを3回も外して」スコアを伸ばすことが出来なかった。「前半の貯金はあったので、冷静には出来ましたけど…」が、最後の3ホールのプレーは納得がいかない。日本ジュニアのタイトルを賭けた争いは幕を開けたばかりだが、ライバル達も上位で逆転優勝を狙っている。それだけに、この日スコアを伸ばしきれなかったことに悔いが残るのだ。「最終ラウンドまで首位と3打差、4打差にいられれば…」自分の本来のプレーが出来れば逆転できると読んでいる。それだけに、明日の第2ラウンドが、香妻の思いが叶うか否かの分水嶺となる。
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