霞ヶ関カンツリー倶楽部・西コースの9番ホール(パー4)から大歓声が沸きあがった。金子直矢(福井工大附属福井高校2年)の打った第2打がグリーンに乗り、転がってカップインしたときだった。イーグルだ。歓声は隣のホールまで聞こえた。「ピンまで170ヤード。6番アイアン」で放ったショットだった。イメージは「左からフェード」だったが、ボールはピンまっすぐに飛んでいった。「あれっ」と思っているうちに、ボールはカップイン。本人は「奇跡」と謙遜するが、グリーン周りにいた人たちからの歓声に「気持ちよかった」と笑顔だ。
実は彼にとって、これがこの日2つ目のイーグルだった。10番ホールからスタートし、13番のパー5でも2オンに成功し、6メートルのイーグルパットを決めている。さらに続く14番から3連続バーディと、快進撃が続いた。その締めくくりが9番でのイーグルだったのだ。結局この日は2イーグル・4バーディ・2ボギーの6アンダーパー66をマークし、通算7アンダーパーで首位と3打差の2位に浮上した。
「いやぁ、今日で運を使い果たしました」と爆笑。最終ラウンドの優勝争いにも「勉強させてもらいます」と口も軽やかだった。まだ中学生だった2年前の時には、12歳~14歳の部で2位になっている。勝つ実力は十分にある。最終ラウンドは9番ではなく、18番グリーンで歓声を浴びたいところだ。「そうなればいいな」といっていた笑顔が明日も見ることができるのか、楽しみにしたい。
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