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【耐え凌いだ森田理香子が通算+3で6位タイ】 |
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第2日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi / Yoshitaka Watanabe |
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一瞬、頭が真っ白になった。
森田理香子が、16番ホールで30センチのボギーパットを打つときだった。
そのホール、第1打を左ラフ。2打目は、砲台グリーンの手前。そして3打目のアプローチで、少し強めに入ってピン上1メートルほどオーバーさせてしまった。下りの難しいラインを外して、残り30センチ……。
「アドレスに入っていたのだろうと思うんですけど……。そのときボールが動いたんです。そこで真っ白になって……」と森田は言う。競技委員の裁定を待つことにした。
競技委員から「(強い)風が吹いていたの? アドレスに入っていたの?」という質問。今年から、アドレスに入ってから、強風でボールが動いた場合は、
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無罰と改訂された。
「風、確かに風は吹いていたかもしれないけど、ボールが動くほどじゃないと思ったし……。アドレスに入ったか、と聞かれると、確かに、構えたあとで動いたわけで……」それは、森田にとって真っ白な時間だった。
もちろん、内心は「風だと言いたかったけど(笑)。そうじゃないし(笑)」そこで1ペナルティ加算されて、ボギーからダブルボギーとなった(注)。
「(反省は)ちゃんとマークすればよかった」ともいう。けれども森田の判断と切り替えは、潔かった。「しょうがない」ことと割り切った。切り替える時間もあった。競技委員が来るまでに少し時間がかかり、その間に、森田の心の中では、切り替えが付き始めていたのだ。
イーブンパーでスタートした森田は、ずっとずっと耐えしのいでパーを繰り返していた。最初のボギーは、8番ホールだ。それ以降も、問題の16番に来るまで、スコアカード通りのパー。16番でダブルボギーのあとも、ショックの後遺症もなく、パー、パーでホールアウトした。
「ショットが曲がっても、拾ってパー。グリーンにのらないし距離感も悪かったのですが、それでも、パーでしのいだ。耐えて耐えてのゴルフでした」
これができるようになったことが、先週の宮城テレビ杯優勝を導いた森田の強さなのだと思う。
タラレバを言えば……「出だしの2番ホールでの2メートルほどのバーディチャンスを逃したことで、あれが入っていれば流れもかわったかも……」と言った。
「明日も明後日も、耐えに耐えて、でも、もう少しショットをなんとかしたいですね。それに(ゲームマネージメントなど)頭を使ってやって行きたいなー」と言った。
きっと、森田にとって、よくも悪くも、今日の18ホールの経験は、生かされる。
(注)
16番ホールのグリーン上での森田理香子選手のルーリングについて
【状況】
パッティンググリーン上でアドレス後に球が動いた。
【裁定】
球の動いた原因についてルールズオフィシャルが森田選手に事情を聴取したところ、「アドレス後に球が動いたのは風ではなく、おそらく傾斜によって動いたのではないか」との回答を得たので、規則18-2bに基づいて1打の罰を加えてリプレースした。
【関連規則・裁定】
規則18-2b、裁定18-2b/11
【解説】
アドレス後に球が動いた場合、1打の罰が課せられることを規定している規則18-2bは2012年規則改訂で例外規定が追加されたが、本文の規定については改訂されていない。追加された例外は、「プレーヤーが球を動かす原因となっていないことが分かっているか、ほぼ確実な場合はこの規則18-2bは適用されない」ことを規定している。つまり、プレーヤー以外のもの、例えば、突風などの自然現象によって球が動かされたことが明白な場合、規則18-2bは適用されないので、罰なしに球は新しい位置からプレーしなければならない。
自然現象について、裁定18-2b/11では、「規則18-2b例外を適用する場合、重力それ自体は自然現象とは考えない」と規定している。つまり、アドレス後に傾斜によって球が動いた場合は規則18-2b例外に適用せず、規則18-2bが適用され、1打の罰を加えて球をリプレースしなければならない。
16番ホールでのルーリングの詳細についてはこちら
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その他の記事はこちら
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