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【首位タイスタートの佐藤信人は「歯を食いしばって」】 |
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第1日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi & Y.Watanabe |
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佐藤信人は、ホールアウト直後の記者会見で、バーディ・ボギーのホールの内訳を、なかなか思い出せなかった。
「あれ? ここはどうだったかな」とメジャードメモを見ながら、思い出そうとしていた。選手にとって、これは珍しいことだ。ほとんどの場合は、スラスラと自分のゴルフの内容を説明できる。番手から状況まで、つぶさに覚えているのだが、この日の、佐藤は、必死にゴルフをし過ぎて一瞬、忘れてしまっていた。
この日、1オーバーパー。首位タイグループにいる。
「(自分としては)いいスコアだと思います。でも、いくつがよくて、いくつが悪いのか……。ともかく、カットラインのスコアがどうなのか、誰がどういうスコア
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なのか、もちろん、優勝スコア予想なんかも、ぜんぜん、想像できないコースセッティングだし……。いや、自分のゴルフにしても……。ですから、1打1打、とにかく目の前のボールをどう打つか以外は、頭にありませんでした。それが精一杯でした」。
昨年のこの大会で、第3ラウンドを終えて首位。そして最終ラウンドも、優勝争いをして、残念ながら1打差でプレーオフに加われなかった。そのときは「(シーズンのほとんどが)毎週テレビ(で試合)を見ていて、予選会に通ることばかりを考えていました。その予選会に通ることしか眼中になく、日本オープンに出て(優勝争いは)ご褒美だと思っていました」。
佐藤は、昨年、ようやくパッティングのイップスを克服しての活躍だった。そして今シーズンは、ツアー復帰し、ほとんどの試合に出場した。ところが、17試合に出場して、予選通過が、わずか4試合だけだった。
「今年は、散々打ちのめされました。ツアーのレベルも想像以上に上がっていて、かなりいいプレーをしないと予選通過できない状況。ですから、この難しいコースを回っていても、辛いなとか、しんどいとか、気が狂いそうだとか……ずっと歯を食いしばってる感じで、それは今シーズン慣れていますからね」といわば開き直ったコメントだった。
必死に思い出したバーディ・ボギーのホールバイホール。
佐藤は、この日10番スタートで、いきなりバーディ。強いフォロー風に乗って、532ヤード、パー5で、第2打は8番アイアン。10メートルに乗せて2パットのバーディ。12番は、180ヤードを4番アイアンでティショットして、1.5メートルに寄せてのバーディ。
アゲインストの強い風が吹く15番でボギー。風が、真逆になる16番でもボギー。で前半を35のパープレーで折り返した。
後半は、佐藤の言葉通り「歯を食いしばって」耐えてパーが続いた。唯一ボギーを叩いたのは、7番だった。第1打を右のセミラフ。2打目を手前にショートして、3オン。2メートルのパーパットを外してのボギーである。
「でも、先週(キヤノンオープン)の最終ラウンドぐらいから、ショットがなんとなく安定してきたので、今週は、少しはいいかなと……」
無我夢中……その1打1打しか見えないということが、雑念を払い、余計な風景や考えを捨てることになったのかも知れない。
「このあと3日間、どうなるんだろうと思うけれど、1つでもいいスコアを出せれば、いい波に乗れるかも知れないので……」。
佐藤信人に、明日からの光明が当たって欲しい。
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