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【宮里優作は青色のイメージで集中】 |
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第3日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi |
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宮里優作は、風の強さや方向などに「色をつけて」いるのだと言う。
米ツアーでは、よくメンタルトレーナーがいて「ビジュアライズ」「ビジュアライゼーション」を選手にイメージさせている。要するに、普段では見えないものを見えるようにするトレーニングである。それもかなり具体的で、練習ラウンドの1場面で、ピンを狙うショットのときに、グリーンまわりのギャラリーもイメージさせ、どんな服を着ているのかも含めてビジュアライズさせて、そのピンの左側の赤いセーターのギャラリーがターゲット……という具合にイメージさせることもある。
宮里の風の色は「時には、青だったり、黄色だったり……」と色彩をつけているのだ。
「今日は、全体的に青でしたね(笑)。え? 赤のイメージですか? 赤は、興奮するので、イメージ色に入れていません(笑)」
青は、集中力が増す色だと聞いたことがある。野球で、投手が捕手に投球するときに、ミットの色をいくつか用意して、構えたところに投げやすい色、投げられる色の代表が、やはり青だった。集中力が増す色らしい。
話がそれたけれど、この日の宮里は、時折吹き荒れる突風もふくめて、青色の風景をイメージしてプレーした。
「(色を付けていないと)その風で(弾道や風景の)イメージが消されるので、風を色で感じて、意落ち着く色を想像してプレーしました」
そのトレーニングは、妹の宮里藍選手のメンタルコーチ、ピア&リンの教えを口伝されたものだ。
「今年からです。オフに藍ちゃんのことろへ行って、色々教えてもらったんですよ」。
ともすると完璧主義者の優作は、自分自身でプレー中でもダメ出ししすぎて自滅というケースが多かった。努力や練習量を増やせば増やすほど、悩みも発想も内側に篭ってしまう。内燃しすぎて、それをうまく吐き出せない(表現できない)でいたところがあった。
この2年ほど、そこにも変化が表れた。
自分のプレーを表現することができてきたのだ。
この日、一緒に回ったのは中嶋常幸だった。
「ありがたいですね。ほんとに感慨深い感じで日本オープンを中嶋さんと一緒に回れるなんて……」
それは、宮里がまだ学生時代に、感じ取ったプロの世界を、ふと思い出させるものだったという。
この日、前半で1バーディ・2ボギーの37。後半に入って、ずっとパープレーを続けて、15番でボギー、そして16番でナイスバーディを獲って35。1オーバーパー。通算6オーバーパーで首位と3打差の2位タイで最終ラウンドを迎えることになった。
「今回はキャディ(杉澤伸章)と、とにかくのめり込まないように、自分を外側から見てる感じでやろうと一緒に話し合ったんです」。
ところで、風のイメージの青色……それは、集中力を増す以外に「沖縄の海の色が落ち着くので……ゴルフは、静寂の中から物事が始まると思っていますから……」
その地元・沖縄の海を背景に、優勝カップを掲げている宮里優作の姿が、見たい。
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