2013年度(第46回)日本女子オープンゴルフ選手権競技
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Championship Reports
競技報告
【第1ラウンドのルーリングについて】
第1日 競技報告:JGA
2013年度(第46回)日本女子オープンゴルフ選手権第1ラウンドの第27組ホールアウト後、スコアカード提出所で、スコアカードを提出する前に、マーカーの野澤真央選手より、16番ホールでイ ナリ選手がパッティングをする際に球が動いたのではないかとの指摘がありました。

委員会は事情聴取をした後、イ ナリ選手と野澤選手とともにNHK放送センターに行き問題の映像を確認したところ、イ ナリ選手がパターヘッドを球の近くで動かしたときに球が前方に転がり、その後に転がり戻っているが、完全には元の位置に戻ってはいないという事実を確認しました。

ゴルフ規則書の定義「球が動く、球が動かされる」は次のように規定しています。
「球が止まっている位置を離れ他の場所に行って止まったとき、その球は動いたものとみなされる」

イ ナリ選手の球は前方に転がり、元の位置には転がり戻ってはおらず、定義に規定する「他の場所に行って止まった」に該当するので、球は動いたことになります。

さらに、その球の動いた原因はパターヘッドを球の近くで動かしたことにあることも確認できました。したがって、委員会はイ ナリ選手はインプレーの止まっている球を動かしたので規則18-2aに違反したものと裁定しました。

規則18-2aに違反した場合、球は元の位置にリプレースをしなければなりませんが、イ ナリ選手は球をそのままストロークしてホールアウトしたので誤所からのプレーをしたことになり、2打の罰を受けます(規則18罰則、規則20-7c)。

裁定を受け、イ ナリ選手のスコアカードは訂正され、野澤選手が署名し、スコアカードを提出しました。

日本女子オープンゴルフ選手権競技
             競技運営委員会


【関連規則】

定義35 球が動く、球が動かされる(Move or Moved)
 球が止まっている位置を離れ他の場所に行って止まったとき、その球は「動いた」ものとみなされる。

18-2 a 通 則
 規則によって認められる場合を除き、プレーヤーの球がインプレーの場合で次のときは、プレーヤーは1打の罰を受ける。

(i)プレーヤーかパートナー、またはそのどちらかのキャディーが次のことをしたとき。
●球を拾い上げたり動かしたとき。
●故意に球に触れたとき(アドレスの際にクラブが球に触れたときを除く)。
●球の動く原因となることをしたとき。
(ii)プレーヤーやパートナーの携帯品が球の動く原因となったとき。
 球が動かされた場合、その球はリプレースされなければならない。ただし、プレーヤーがストロークを始めたあとや、ストロークのためにクラブを後方に動かし始めたあとに球が動き、その球をストロークしてしまった場合を除く。
≪以下省略≫

20-7 c 誤所からのプレー・ストロークプレー
 競技者が誤所でストロークを行った場合、競技者は該当する規則に基づいて2打の罰を受ける。誤所からのプレーの重大な違反でなかった場合は(注1参照)、競技者は誤りを訂正することなく、誤所からプレーされた球でそのホールを終えなければならない。
≪以下省略≫

補足
規則18に違反し、誤所からのプレーをした場合、規則18-2aに規定の1打の罰は追加されず、このケースでは2打の罰となる(規則18罰則参照)。

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