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【小田孔明が単独トップに「2007年大会のリベンジをしたい」】 |
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第3日
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競技報告:塩原義雄 写真:G.Kobayashi / Y.Watanabe |
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難しいスタートホールで、いきなりチャンスを作り出した。507ヤードのパー4。ドライバーショットをフェアウェイに打ち出し、4番アイアンの第2打をピン左1メートルにつけた。スライスライン。「僕は、フックラインには自信があるけど、スライスラインには苦手意識がある」という小田。「パーでもいいや…」と、気楽にストロークして、カップ右端から沈めた。続く2番(パー3)では、バンカーに打ち込んでボギーにしたが、慌てることはなかった。
「とにかく、スタートの3ホール合計がパープレーなら、後は何とかなる、と思っているので。良いスタートが切れました」。
スタート前のドライビングレンジでの練習から、小田らしい
低い弾道でそのまま伸びていくドライバーショットを連発し、ギャラリーに「あんなショットは、他の誰も打っていない。凄い!」とため息をつかせていた。アイアンもフォロースルーで止めるような、パワーのある小田ならではのパンチショット気味の打ち方で、しっかりラインに打ち出していた。いかにも好調さを物語る練習風景だった。
その好調さを、そっくりコースに持ち込んだ第3ラウンドの小田であった。スタートの3ホールを1バーディ・1ボギーでクリアすると、5番からは5バーディ・1ボギーと持ち前の攻撃型ゴルフがさく裂して通算9アンダーパーまでスコアを伸ばし、単独トップに浮上してのホールアウトとなった。大会直前まで「1日2アンダーパーを積み重ねていく」との戦略を立てていたが、実際には自分の予想、予定を大きく上回るアンダーパーを叩き出した。
「ショット、パットとも、今日が一番良いゴルフだった。スコアが伸びた理由は、それでしょう」。ちょっと苦手意識があるというスライスラインのパットも、1番ホールのバーディパットが決まったことで、「不思議に楽にストロークできて」その後のバーディ量産につながった。「強めにヒットすると決めていたし、それもうまくいった。実は返しのパットではドキドキしながら打っていたんですけど、それも決まってくれた(笑)」。
第3ラウンドを終えて単独トップ。このシチュエーションは、小田にとって苦い思い出を残している。2007年大会(相模原GC・東コース)である。最終ラウンドは緊張のあまりショットが「乱れまくり」、スコアメイクどころの話ではなく、80の大叩きで8位に沈んだ。優勝は66をマークした谷口徹だった。小田は2つのダブルボギーと7ボギーでバーディは3ホールだけにとどまった。
「明日(最終ラウンド)は、あのときのリベンジをしたい。絶対に優勝する。2007年のときは、まだ優勝してはいけないレベルだったのだとも思う。今は? あれから自分も成長したし、精神面、体力面、技術面、どれをとっても不安材料はありません!」。
日本オープンの苦い思い出を払拭し、「これまでに味わったこともない達成感に包まれるよう全力で戦います」。今大会の小田に死角はなさそうだ。
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