2013年度(第78回)日本オープンゴルフ選手権競技
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大会のみどころ 茨城ゴルフ倶楽部・東コースを舞台に繰り広げられる日本一を決する熱戦・塩原 義雄(JGAオフィシャルライター)
2013年度(第78回)日本オープンゴルフ選手権は、茨城県の茨城ゴルフ倶楽部・東コースを舞台に、10月17日(木)~20日(日)の4日間、開催される。
茨城ゴルフ倶楽部・東コースでは、1990年に日本女子アマチュアゴルフ選手権、2004年には日本シニアオープンゴルフ選手権が開催されているが、初めての日本オープンゴルフ選手権開催に向けて、「開場50周年記念事業」の一環としてワングリーン化されたその姿は、より一層、戦略性が高められ、日本一を決するにふさわしい舞台に仕上がっている。

出場選手の挑戦意欲を掻き立てるセッティング

本選手権のコースセッティングを担当している佐野文範チーフコースセッティングディレクターは、「1番ホールから3番ホールまでは、500ヤードを超えるパー4、200ヤード超のパー3、左ドッグレッグのパー4と難所が続く。スタートの緊張の中、この3ホールをいかに無難に切り抜けるか。さらに16番、17番ホールも距離が長く、最終18番ホールではグリーン手前のハザードも絡み、選手にとっては神経を使うホールとなっている」と話す。
一見すると日本オープン特有の「我慢大会」となりそうなセッティングかと思われるが、佐野チーフディレクターは、「ゴルフの醍醐味は、スコアを伸ばす点にある。厳しいセッティングもあるがバーディを獲らなければならないホールもある。そのホールで着実にバーティを奪い、厳しいホールで確実にパーセーブをする。優勝争いはアンダーパーになるだろうし、そうならなければ世界を目標にすることはできないと思う」と出場選手の挑戦意欲を掻き立てるセッティングを施した。
2016年のリオ五輪、2020年には東京での五輪開催が決定した中、日本オープンゴルフ選手権は、「日本のトッププレーヤーが世界を目指すにふさわしい舞台」になるよう、準備が整えられた。
世界基準を目指すコースセッティングに立ち向かう若手とベテランの妙技に注目
「世界を目指すにふさわしい舞台」となる茨城ゴルフ倶楽部・東コースに出場する選手たちを見てみると、若手世代と中堅、ベテラン世代の争いが予想される。
若手世代の筆頭株は、今年の日本ゴルフツアー選手権でプロ入り初優勝を果たした小平智だろう。日本大学在学中にJGAナショナルチームメンバーとして世界アマチュアゴルフチーム選手権にも出場した逸材は、アマチュア時代から徹底した体力トレーニングで肉体改造を図り、172cmと決して体格には恵まれてはいないながらも現時点での平均飛距離は295ヤードとドライビングディスタンスで11位につけるドライバーショットを武器にツアーメンバー日本一の座を勝ち取った。
 
  日本オープンでもその武器を活かして初優勝を狙いたいところだが、気になる点は、フェアウェイキープ率が54%と全体の49位に甘んじている点。深いラフと固いグリーンが特徴の日本オープンで優勝争いを演じるには、フェアウェイキープが第一条件ともいえるだけに、得意のドライバーショットに安定性が加われば、ツアー選手権に続くメジャータイトル獲得も夢ではなくなる。

また、昨年のツアー選手権覇者の藤本佳則にも注目だ。前半戦は日本プロゴルフ選手権で2位の好成績を残したものの、昨年前半の勢いは残念ながら感じられずにいる。しかし、ツアー後半戦の2戦目となるVanaH杯KBCオーガスタで一時首位に立つなど復調の気配を見せて3位タイと今季2度目のベスト10フィニッシュを決めた。昨年の日本ゴルフツアー選手権以来となる2勝目を狙う藤本の魅力は、爆発力と巧みなコースマネジメント。現時点で平均パットが58位と低迷しているが、グリーン上のタッチを掴めば、メジャー2冠も夢ではない。
さらに、オフの怪我が影響し、今季初戦が5月のダイヤモンドカップまでずれ込んだ薗田峻輔にも期待だ。プロデビューの2010年に5試合目でプロ初優勝を果たした逸材も、2011年以降は未勝利。復活をかけた今季は、前述の通りオフのトレーニング中の怪我で出遅れたが、復帰4試合目のセガサミーカップゴルフトーナメントで21位タイから大逆転でプロ入り2勝目を飾った。中学時代にはオーストラリアに留学するなど世界を視野に入れたプレーヤーだけに、この復活優勝を期に、初のメジャータイトルを獲得して、後輩の石川遼が戦うUSツアーに乗り込んでいきたいところだろう。

 
久保谷健一 松村道央
 
出場選手の挑戦意欲を掻き立てるセッティング

ディフェンディングチャンピオンの久保谷健一、マスターズ前の負傷が影響して苦しい前半戦を過ごした藤田寛之、2005年、2008年の2度日本オープンを制している実力者の片山晋呉は、いずれも今季未勝利だが、苦しい時期を過ごした選手たちしか見せることができない凄みは、必ずや日本オープンという厳しい戦いの中で最後まで集中を切らさない粘りとなって現れてくるだろう。
さらに、中日クラウンズで松山英樹を下してツアー3勝目を挙げた松村道央にも注目だ。2012年は8試合連続予選落ちを喫するなど不調の中、三井住友VISA太平洋マスターズで2位入賞で2013年のシードを確定させるなど、松村もまた苦労を重ねてきた。松村の活躍、日本オープン初優勝にも期待がかかる。
2020年東京オリンピックを目指すアマチュア選手の活躍にも注目

日本時間9月8日、ブエノスアイレスで開催された国際オリンピック委員会(IOC)総会で2020年オリンピックの開催都市が東京に決定した。56年ぶりとなるアスリートの祭典に向けて、ゴルフファンの興味も尽きないが、7年後に世界を舞台に活躍することが期待されるアマチュア選手の逸材も日本オープンに出場する。

今年の関西アマチュアゴルフ選手権を制し、東京ゴルフ倶楽部で開催された日本アマチュアゴルフ選手権で涙の初優勝を果たした大堀裕次郎(大阪学院大学4年)は、その筆頭にあげられる、大堀は、石川遼らとともに中学時代に将来のJGAナショナルチームを目指すチーム・ジャパンジュニアに選考されるなど、ジュニア時代から将来を嘱望されてきた。
しかし、その後はドライバーショットに不安を抱え、思うような成績を挙げられない苦難の時代を過ごしてきた。しかし、その期間も必死に練習を重ねた大堀は、300ヤードを超えるティーショットを武器に、徐々に復調し、大阪学院大学進学後は、更にトレーニングに取り組んで、今年その才能が見事に開花した。初のプロツアー競技出場となった関西オープンでは第2ラウンドを終えて首位に立ち、最終成績では9位タイに入りローアマチュアを獲得。石川、松山と同世代の逸材が大きな注目を浴びたのも記憶に新しい。さらには、JGAナショナルチームメンバーにも選考されている比嘉一貴(沖縄県立本部高校3年)も、日本オープン最終予選で3位タイに入り、本選出場資格を獲得。

彼ら、10代、20代のアマチュア選手が、第1回大会以来となるアマチュア優勝を成し遂げるかもしれない。もし、その偉業を成し遂げれば、輝かしい未来が彼らを待っている。
大堀裕次郎
比嘉一貴
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