「これだけマークセンとの差がありましたから、今日は、伸ばせるだけ伸ばすしかないと思ってスタートしたのですが、うーん。刺しきれない(ピンに突っ込み切れない)感じでしたね」と語るのは、通算11アンダーパーで4位に順位を上げた米山剛だった。
「1,3、5番とバーディにして、いい感じの流れだったんですよ。それが7番(パー3)のボギーで、ちょっとブレーキがかかちゃって。4番ユーティリティーで打ったティーショットがヒール気味に当たって左手前のバンカー。そこから寄せ切れずのボギー。ちょうど雨が強く降ってきて、着ていたカッパ(レインウエア)の胸のチャックが下がっていたので、それを直したんですよ。そしたら襟の
部分が目に入ってしまって、仕切り直ししたんですけど、集中しきれていなかったんですね」そのボギーで、少しトーンダウンしたのか、後半は、10番のバーディのあと16番で2つめのバーディを獲っただけで終わってしまった。
「ショットは悪くなかったんですよ。グリーンを外したショットは2ホールだけですし……。ただ、グリーンが止まることが解っていても、攻めきれなかったんですね。ほんの少し刺しきれない。そのほんの少しが、気持ち的にも、結果的にも大きな差なんですよ」と、今日の反省点を語った。
攻めなければいけない。ピンをもっとデッドに突き刺すようなショットが必要だと解っていても「ピンの位置は難しく振っているし、奥に行くとパーもきつくなる」という心の不安ゾーンが、どうしても増幅してしまうのがゴルフだ。米山は、その悩ましさと格闘していた。
「最終ラウンドは、もうやるっきゃないですからね」と言い残してコースを去った。
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