4バーディ・ノーボギー。最終ラウンドの井戸木鴻樹のショットは冴え渡っていた。バーディチャンスをいくつ逃したのだろうか。「いや、いっぱいチャンスはありましたよ。でも、それを言ったらキリがないですからね。今日は、第1ラウンドと同じようないい感じのゴルフができていました」と、タラレバの言い訳をしなかった。第1ラウンドは、65なので、パッティングさえもう少し決まれば、あと3つはスコアを伸ばせたのだろう。スタート前は、トップを走るマークセンとは10打差あった。だから「自分のゴルフに集中してやろうと思っていたんです。もちろん、18ホールのほとんどは、スコア差とかを気にせずにやっていましたけど、途中でマーク
センが足踏みしていたでしょう。特に、マークセンが11、12番とボギーを叩いたころだったかな。通算18アンダーパーで、5打差ぐらい。もしかしたらって、思っちゃったわけですよ。基本は、マークセンが行ってしまうと思っているのにね(笑)。これで、もう少しバーディが決まれば……なんていう展開ではありました(笑)」。
台風の影響で、本来の日曜日の最終ラウンドは、まる1日空いた。「ほとんどホテルの部屋でした。時間ありすぎ(笑)。でも、ゴロゴロしながらも、アプローチの練習をしたり、時間を潰していました。今日は、試合展開としては、マークセンをもっと脅かしたかったけれど、それはできなかった。でも、ゴルフの内容としては、今シーズンの中でも、かなり良かったんです。例えば、15番、ティーショットをミスしたりで第3打が、残り157ヤード。これを6番アイアンで打ったんですけど、ほんとに理想的なショットになりました。それをピン3メートルにつけてのバーディ。そこで通算14アンダーパーにしたんですが、こういうショットが打てたことが、大きな収穫でしたね」と、明るい表情で語っていた。
これからシニアツアーが続く。「こういうゴルフができているうちに、早く1勝したいですね。そこまでたどり着きたい」と、気分が高揚してコースをあとにした。
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