2018年度(第51回)日本女子オープンゴルフ選手権競技
競技会トップ コース紹介 歴史・過去の大会 オープンへの道のり ギャラリー 協賛・役員 JGA HOME
sponsors
競技会トップ
フルリーダーボード
ホールバイホール
ホールサマリー
ホールロケーション
組合せ・スタート時刻
気象状況
競技報告
出場選手
競技概要
観戦案内
TV放映
フォトギャラリー
大会のみどころ
主な記録
本選競技日程
JGA HOME
toto
Championship Reports
競技報告
【-7で飛び出したユ ソヨンは「このまま優勝を狙いたい」】
第1日 競技報告:塩原義雄    写真:Y. Watanabe
同組でラウンドした畑岡奈紗は、ユ ソヨンのプレーに感心しきりだった。「普通に打って、普通に決めて、当然のように7バーディでしたからね」3連覇を狙う畑岡の目の前でソヨンが見せたパフォーマンスは、確かに派手なものではなかった。連日の雨で柔らかくなったフェアウェイには、高いキャリーボールで距離を稼ぎ、ソフトなグリーンへのショットはピン近くへ狙い撃つ。7バーディ・ノーボギーは、数字的には圧巻のプレーだったはずなのだが、実際は淡々としたプレーの連続だった。冷静だった。2番(パー3)で6番アイアンのティーショットを1メートルにつけて初バーディを奪った後の3番(パー5)で、ピンチに立たされた。第2打を林に打
ち込んだ。そこからの第3打。前方には木の枝が張り出していた。ピンはバンカー越えに立っている。「自分にとって、答えはひとつしかなかった。枝の下をいく低い弾道のショットで、ピンに寄せやすいバンカーに入れること。低い弾道なら、目玉状態になる心配がないし、雨で湿った砂は、スピンをかけやすい。パーセーブするためにベストの方法を考えれば、すぐに、その答えを導き出せた」。
曲げたショットの原因もつかんでいた。「スウィングのリズムが早くなっていました。次のホールからは、自分の感覚の中では、ダウンスウィングに1.5秒ぐらいのつもり(実際には一瞬だが)で、ゆっくりと腕を振り、クラブを動かした」ということで、修正にも時間はかからなかった。そこからは、6番で1.5メートル、7番3メートル、11番1メートル、13番1メートル、14番3メートル…とチャンスを作り続け、決め続けた。

ちょっと悔しがったのは15番で5メートルのチャンスを逃したときだった。しかし、冷静さを欠くことはなかった。「すぐに取り戻そうとは思わなかった。なぜなら16、17番はタフなホールだからバーディを狙うよりパーで切り抜けることを優先させたい。その代わりに最終18番(パー5)は、絶対にバーディで締めくくろうと思っていました」。実際に、その計算通りの展開にして見せた。

日本女子オープンには、特別な思い入れがある。2009年の中国女子オープンを制し、その後カナダ女子オープン、2011年には全米女子オープンの優勝もさらった。「ナショナルオープンは、それがどこの国であっても難しいコースセッティングで挑戦のし甲斐がある。だから“ナショナルオープン・コレクター”と呼ばれるようになりたかった。日本女子オープンのタイトルも、そこに加えたい」。
エビアン・マスターズから調子も急上昇している手応えを感じているという。元世界ランク1位のソヨンは、その座への返り咲きも意識し、それをモチベーションアップの糧にしてもいる。
「素晴らしいスタートを切れたので、このまま最後まで走り続けたい」。心配は台風24号が迫ってきていること。ソヨンにとっては、相手はフィールドにいる選手ではなく、自然の脅威ということなのだろうか。


その他の記事はこちら
戻る