69をマークしてホールアウトした葭葉ルミは「今日は、パッティングがよかったです」と好スコアに結びついたポイントを、そこに挙げた。「ピンが奥に立っているホールが多くて、オーバーさせたくないと思ったので、突っ込み切れないところがありました。でも、1ピンぐらいの距離を決めることができたので、青写真どおりのスコアで上がれました」。
今年の全米女子オープンから帰国して、愛用してきたクラブを新しいセットに替えた。「いろいろ試してはいたのですが、アイアンはキャビティバックタイプからマッスルバックのものに、シャフトも重いダイナミックゴールドにしました。クラブ特性としては難しくなったのかもしれません。打ち
損じると、(ジャストミートしたときに対して)飛距離差が激しい。でも、練習しているうちに、縦の距離が揃ってくるようになりました。今は、このモデルにしてよかったと思っています」。
この大会は地元ということもあって、家族が応援に来場する予定だという。その前で、いいところを見せたいという葭葉の青写真というのは、こうだ。「このコースは、自分の飛距離にアドバンテージがあるので、4日間とも60台で回る。そうすれば…。ええ、私、けっこうその気になっています」。
初めてプロと同じ舞台に立ったのが名古屋ゴルフ倶楽部での日本女子オープンだった。高校を卒業して初めてのプロテスト、QTともに跳ね返され、予選会からの出場だったが、ここでも打ちのめされて予選落ち。「プロになったら、こんな難しいコースを相手にしなければならないのか…って、心が折れそうになりました。いつか、こういうコースを攻略できる日がくるのだろうか…って」そこから「4日間全て60台で」と言えるまでに成長した。日本女子オープンの厳しいコース設定は、選手を成長させ、技術を引き出す―葭葉の言葉が、そのことを如実に物語っていた。
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