本年度ナショナルオープンの初戦となる2018年度(第28回)日本シニアオープンゴルフ選手権が明日12日、北海道苫小牧市のニドムクラシックコースニスパコースで開幕する。
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昨年大会で史上最小ストローク記録を更新する通算18アンダーパーで連覇を果たしたプラヤド・マークセン。絶対王者とも言える部類の強さを見せるマークセンの牙城を崩す有力候補をあげるとすれば、今年の日本プロゴルフ選手権で最年長優勝記録を更新した谷口徹だろう。シニアデビューとなる谷口は、開幕を前に「まだそんな心境ではない。シニアがどういう感じでプレーしているのか。そのあたりがわからない。シニアデビュー戦でも、メンバーはそんなに変わっていない。いつもと変わらない。いつも通りにやれれば。こういうコースは飛ばし屋が有利というわけでもないし、マークセン選手のことはあまり意識していない」と周囲の期待をはぐらかす。日本プロマッチプレーでニドムクラシックをプレーしたときの印象からは、「木が大きくなっていて、こんなに狭かったかなという感じ」と、ナショナルオープン特有のセッティングに警戒を強めているが、谷口の言葉の端々からは、日本プロとのメジャータイトル同年2冠達成へのほのかな自信が伺えた。
もうひとり、打倒マークセンの期待がかかるのは、伊澤利光。既にシニアツアー1競技に出場している伊澤は、「シニアの雰囲気はわかっている。シニアも知っている人がほとんどなので、比較的やりやすい」と、泰然自若。練習ラウンドでは、「コースが難しい。ラフの長さ、グリーンのコンパクション…意外と硬いしグリーンも傾斜が合ってホールロケーションによっては、かなり難しい」と谷口同様、気を引き締める。「ショットの調子は良い」と手応えを感じている伊澤だが、不安点はグリーン上。「今年成績が出ていないのは、パッティングが良くないから」と苦笑いを見せる伊澤だが、「自分のプレーをしっかりして4日間できるようにしたい。優勝することが一番だと思うので、優勝できるようにプレーしたい」と1995年日本オープン覇者の挟持を見せて、初出場初優勝を狙う。
シニアルーキー2人が言葉を揃えたように、ニドムクラシックを攻略するにはショット力が求められる。シニアツアー随一のショットメーカーといえば、井戸木鴻樹だろう。「ベリーハード。ラフは深いし、距離も長い。池もあるし…ハードですよ。まずはフェアウェイキープが大事」と戦略の第一歩は掴んでいる井戸木。「ゴルフの調子は悪くない」と話す井戸木の不安は、ドライバー。「実は、ドライバーのヘッドが割れてしまって。今、探しているんですが、それが不安材料」と井戸木の生命線であるティーショットの安定感をどこまで見せられるのかが優勝への鍵を握る。そんな不安を抱えている井戸木だが、「4日間死ぬぐらいの覚悟で集中してやっていきたい」と気合は充分。「去年はマークセンが突っ走って追いつけなかったけれど、今年はまた一からのスタート。伊澤、谷口とシニアルーキーも出場するけれど、同じシニアならいつでも勝負できる」と、初戴冠に向けて強い決意を語った。
2年連続でマークセンの優勝を目の前で見届けることになった鈴木亨。「2016年大会は2位だったけれど、楽しくプレーが出来た。でも、昨年はマークセンに独走を許してしまい、厳しく苦しい2位だった」と、この2年を振り返る。ニドムクラシックコースは、苦手としているマッチプレーでも4回戦まで勝ち進んだ相性の良いコースで、そのときには、キャディーを奥さんが務めていたという。本選手権では、3年連続で息子がキャディーを務める。鈴木は、家族の助けと応援を背に、今年こそは家族と勝利の美酒を味わいたいと意気込んでいる。
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