今大会の舞台となるニドムクラシック・ニスパコースの18ホールズは、ニドムの森と称される深い緑と清らかな水の流れが織りなす美しい景観の中に展開されている。「ビューティフル&タフ」のコースコンセプトそのままに美しさと難しさが同居する全長7,000ヤード超えのチャンピオンコースである。これまで宮里藍が優勝した日本女子プロゴルフ選手権をはじめ日本プロマッチプレー選手権など数多くのトーナメントが行われてきた。そこでは、飛距離と方向性が求められる。距離のあるパー4が多く、しかもグリーンは複雑で微妙なアンジュレーションによってライン設定と距離合わせに神経をすり減らされることになる。ホールロケーションによって、どのエリアからが最もカップインを狙いやすいのか、そして、そのエリアをとらえるには、どこからどんなショットで打っていけばいいのか。しっかり“ グリーンから逆算のゴルフ”で組み立てていかなければならない。選手たちには、コースの美しさを堪能するだけの余裕は与えられないかもしれない。ラフは洋芝で重い。当然のようにまずフェアウェイに打つことがホール攻略の基本になる。フェアウェイはランが少なく、キャリーで飛ばさなければならない。
ここでもまたマークセン有利の声が上がる。ホールによってランの出るショットとキャリーが出てランの少ないショットを打ち分ける技術がある。狭いホールでフェアウェイに着弾させても、ランが出てラフに転がり込む危険があるホールでは、スピンの多いショットを駆使して落下してから転がらないように点で攻めていく。マークセンは、キャリーだけでも十分な飛距離をたたき出すことができる。昨年のデータではあるが、平均パット数1位には、パッティングしやすいエリアに乗せるショット力(パーオン率も1位)も含まれている。
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