昨年大会とは、明らかに違う金鐘徳がいた。昨年は、ドライバーショットでフィニッシュがとれないほど振り回していたが、今年は、フィニッシュでバランスよく立っている。
「ああ、そのことね。3年前に胸部手術した影響で、筋肉が落ちてしまって、なかなか戻らなかった。だから、目いっぱい振り回さないと飛ばなかった。その後のトレーニングで、ようやく筋力が戻ってきたので、普通に振ってイメージどおりの飛距離がでるようになったの。気持ちよく振り切れるから、バランスを崩すこともなくなったというわけよ」。
長尺パターを使い、独特のゆらゆらストロークでラインにしっかり乗せてカップインさせるパッティングは、相変わらず調子よ
く、4バーディ(2ボギー)を奪って第2ラウンドは2アンダーパーをマーク、通算でも2アンダーパーで谷口に2打差の3位につけた。
「このコースでは、ドライバーショットでラフに入れていたのではスコアにならない。幸い、今の自分はドライバーショットの調子もいいので、楽しくスコアメイクできている。筋力が落ちている間は、あまり稼げなかったから、その分も取り戻さなくちゃいけないもんね。頑張るよ」。
粘りのゴルフが完全復活した金の残る2日間のプレーぶりに注目だ。2度目のシニアツアー賞金王の座。ひそかに狙っているのではあるまいか。
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