最終18番をボギーにした鈴木亨のホールアウト後の第一声は「いやあ、なんとか(通算)イーブンパーで上がりたかったけどねえ…」だった。通算2オーバーパーからのスタートで、17番まで3バーディ・1ボギーとスコアを伸ばしていた。日本シニアオープンでの宿敵・マークセンは、もっとスコアを伸ばしていた。「速報版で、それがわかっていたから、こちらも、あとひとつ。そう考えたのがいけなかったのかもしれない。18番でティーショットが右のがけ下に落ちてしまって4オンの…やっとボギーになってしまった。もっとも、今日は、ティーショットがかなり不安定で、何度も傾斜を上ったり下りたりしたから、18番だけの問題じゃなかったかも
しれない。疲れましたよ」。
初出場から2年連続で2位(タイ含む)。2度とも優勝はマークセンだった。今大会、“2度あることは3度ある”となるのか、“3度目の正直”となるのか。「キャディーをやってもらっている息子が大学4年生だから、親子ペアも今年が最後になりそう。負けて悔しい思いばかりでは可哀想なので、有終の美でコンビを解消したいと思っています。自分にとってのカギは3メートル前後のパッティングですかね。このコースは、簡単にバーディはとれない(3日間で8個)。だからボギーを最小限にしていかないと、スコアを伸ばせない。3メートルぐらいのパーパットを、確実に決めてスコアを崩さないようにすることが、大事なんですよね。粘りのゴルフでひとつひとつマークセンに近づいていって、最終ラウンドの後半に逆転を狙える位置にまで自分を持ち上げていきたい。そういう流れに持っていけるように頑張ります」
3度目の正直に向けての鈴木の思いと、計算であった。
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