通算4アンダーパーでスタートした谷口徹は、1番で、いきなりバーディ発進。この日も好調なゲームを展開するのかな、と思った矢先の2番で、ボギー。「3パットのボギーでした。なんでもない距離だと思って打ったのですが、どうしてもグリーンのスピード感と合わなくて3パット。今日は(昨日に比べて)遅いな、と思いながら、だんだん、パッティングのタッチがあわなくなってきちゃって。さらに、今度は、風が気になっちゃって、風の向きとか強さとか、違うなと思ったりして。そうこうするうちにスウィングがおかしくなりました」と、昨日までの谷口らしからぬコメントだった。
終わって見れば、2バーディ、5ボギーで3打落としての通算1
アンダーパー、2位タイだった。
「スウィングもパッティングも、なぜかしっくりこない1日でした」と言う谷口が、ようやくしっくり来たのが16番だった。4メートル弱の距離。上りのフックライン。それを決めて、初めてのガッツポーズだった。この16番のバーディのガッツポーズは、まるで15番までの負の連鎖を打ち消すような覇気があった。
「やっとこさ…ですね」と谷口は、表現した。18番でもバーディこそ逃したけれど、ショットもパッティングも本来の谷口らしい攻めだった。
首位にマークセンがいますけど?という質問に「いや(優勝争いは)マークセンだけじゃないと思う。きついですけど、明日は天気次第でもどうなるかわからないと思いますよ」と、大混戦を予想していた。その谷口は、もちろん、混戦から抜け出すのは、自分だ、というキリリとした表情だった。
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