スタートからいきなり3連続バーディ。3連覇のかかる本大会でプラヤド・マークセンが怒涛の追い上げをかけてきた。ショットが冴える。パットが決まる。昨年大会では、第1ラウンドに63という爆発的なスコアで飛び出し、そのまま逃げ切ったが、今大会は3オーバーパーの74とスタートは出遅れ感があった。それを第2ラウンドにイーブンパーまで戻し、第3ラウンドには、どんなゴルフを見せるのかと注目されたものだった。いきなりの3連続バーディは、大爆発スコアを予想させた。
続く4番(パー3)で風にいたずらされた。「打つ時に、急に風向きが変わって…。でも、もうスウィングにはいっていたからそのまま打ったらグリーンをはず
してしまって」。アプローチショットも寄らずに、勢いにブレーキが掛かるボギーになってしまった。「本当は、今日はこのまま突っ走れるのかな…なんて思っていたのですが、“調子に乗りすぎるなよ”とコースに言われた気がした。そこから、もう一度気持ちを立て直し、丁寧にプレーしていくことにした」
ということで、マークセンのゴルフは、急発進から慣らし運転状態になって後半に向かった。10番で3連続以来のバーディをとると、再びアクセルを踏み込んだ。そして、15、16番を連続バーディとして単独トップに立ち、そのままホールアウトした。この日は4アンダーパーの67。ホールアウトしてみれば、2位に3打差をつけていた。
「仕切り直しをしたら、またショットの調子がよくなってきた。最終ラウンドは、これを教訓にして攻めすぎないように、冷静にプレーしていく。天気しだいではあるけれど、きっと良いプレーができると思う。最高の結果になることを自分でも期待しています」
第3ラウンドをアンダーパーでホールアウトした選手は4人だけ。マークセンを除く3選手は1アンダーパーの70だった。それだけに、マークセンの第3ラウンドのベストスコア67は飛び抜けていた。どうやら一人だけのムービングデーだったようだ。
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