日本女子オープンは、ユ ソヨンお気に入りの大会だ。「ギャラリーがたくさんいて、すごく温かく応援してくれる。昨年も感じたことですが、私たちプロのプレーをリスペクトしてくれる。だから、本当に気持ちよくプレーできるし、1打に集中できます」。
調子は急激に上向いている。今シーズンはUSLPGAツアーでも不振で、ずっと立て直しを図ってきたというが、昨年大会ほどの万全の態勢で日本に乗り込んできたわけではなかった。「でも、実際に日本に来て大勢のギャラリーの前でプレーしているうちにドライバーショットもアイアンショットもどんどん良くなってきている。はい、しっかりした手応えを感じることができます」。
本選手権で心がけてきたことがある。それは、「調子がそれほど良くなくても消極的になったり、ミスのことは考えず、1打に集中していくこと」という。そして、それができているともいう。第1ラウンドの68に続いて第2ラウンドは、それを上回る66。2日間続けての60台も久し振りだそうだ。前半を4バーディ・2ボギーの34で通算6アンダーパーまでスコアを伸ばしてターンした後半では、さらに勢いづいた。1番(パー5)で17番からの3連続バーディを決めると、6番(パー5)で圧巻のプレーを披露した。
ドライバーショットをフェアウェイに打ち出した後の第2打。「5番ウッドかユーティリティーかちょっと迷ったけど、グリーンが止まりやすいからキャリーのグリーンを捉えられる5番ウッドを選択した」という一打は、あわやアルバトロスか…という会心のショットとなり、短いイーグルパットを難なく沈め、ソヨンが「大好きで、自分のモチベーションを上げてくれる」という大歓声を浴びた。そして、続く7番ではバーディ。通算10アンダーパーとして連覇へまっしぐら、という態勢に入ろうとしている。
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