渋野日向子は、グリーンに翻弄されていた。1番(パー5)でバーディを奪って、さぁ、という勢いを阻まれたのはパッティングだった。「1番で、3日間バーディ発進できたので、そこはいままでと違うゴルフだとは思いますけど、そこからバーディを取り続けられないのは、いろいろ思うところがあるなと。改善しないと」と言った。
バーディを取り続けるどころか、今日の渋野は、3、4、6番をボギーとしてしまった。イライラのピークは、8番(パー3)のバーディチャンスの距離を外したことだったという。後半になって、ともかく立て直したいという情況の中、肝心のパッティングが決まらない。「10番からチャンスにつけて、外してという
感じでした。13番(パー4)で、難しいラインだったのですけど、距離感バッチリで入ってくれたので、本当に、あそこでホッとしました。ひと安心だったし、切り替えができたので、良かったですね」と語った。
その後は、渋野らしい攻めだった。14番(パー5)は、残り247ヤードから3番ウッド。ピンまで15ヤードを1メートル弱に寄せてバーディ。16番(パー3)もバーディ。これでひとつ縮めて通算8アンダーパー。欲を言えば、上位のスコアからこれ以上突き放されないためにも、通算10アンダーパーまで行きたいところ。17番(パー4)でバーディが取れず。18番(パー5)でイーグルを狙った。
ティーイングエリアからみて右側にホテルがそびえ立っている。セントアンドリュース・オールドコースの17番を彷彿させる光景だ。その高い建物の右サイド、ギリギリからドローボール。第2打は、残り204ヤード。4番ユーティリティーでピン手前6メートルにつけた。「入れたかったですよねぇ。あれを入ったらカッコ良かったですよね」と、渋野らしい笑顔が戻った。「それは、明日に残して起きます(笑)」と言った。首位を走る畑岡、大里とは、6打差。8打差逆転(2019デザントレディース)もある。「うーん。上位が上位ですからね……噛み合えば、それくらいのビッグスコアが出せるコースではありますけど……同級生の2人が、頑張っているので、自分も負けないようにとは思っています。頑張ります」渋野らしいゴルフで、上位陣をかき乱して欲しい。
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