高校1年生の梶谷翼が、ローアマチュアのタイトルを獲得した。日本ジュニア(15~17歳の部)に続いてのビッグタイトルに向けて、ボギーが先行する苦しい展開だった。
2位グループに8打差をつけてのスタートだったが、一時は3打差にまで迫られる場面もあった。前半は3ボギーで39。後半に向かいながら、ちょっとだけ笑ってみた。同郷の先輩である渋野日向子のプレーする姿を見て、「自分も笑顔のゴルフを心掛けてみよう。何かが変わるんじゃないか」と、そんなことを考えていたという。それも、うれしい時より、苦しい時こその笑い。果たして、このインターバルでの笑顔は、梶谷にどんなことをもたらしたのか。
「気持ちの
切り替えができました。3ボギーを打って、そこからずるずる後退していくようじゃ不甲斐なさすぎる。後半は、じっと我慢で、最後の18番だけはバーディで締めよう。そう考えをまとめて10番ティーイングエリアに立てました」実際に、その通りの流れになっていった。17番までひたすらパーを続け、迎えた最終18番(パー5)。第3ラウンド同様に第2打の3番ウッドを振り抜くと、打ち出されたボールはグリーンをとらえていった。2パットのバーディでローアマチュア獲得に自ら花を添えた。
「日本ジュニアの後で、“次の狙いは日本女子オープン選手権のローアマチュア”と、密かに狙っていました。それが現実のものとなって、うれしいです。もうひとつ、大きな課題も与えられました。体力的な問題です。こういう大きな試合になると4日間対応できるだけの体力がないことを気づかされました。もっとフィジカルトレーニングの時間を増やしていきます」。
併せて、今後の目標については、こんなことを明かした。「まず日本のアマチュアランキングで1位になること。その次は、世界のランキングで3位以内になって、来年はオーガスタナショナルでプレーさせていただきたいです」。
梶谷の前には、世界への道が伸びている。笑顔で歩いていこう。
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