目下賞金レースでトップの今平周吾、同2位の石川遼、そしてディフェンディングチャンピオンの稲森佑貴が同組でラウンドした。前半スコアを伸ばしたのは今平だった。3バーディ・ノーボギーでコース内に設置されたスコアボードの一番上に名前がきた。前週のブリヂストンオープン優勝の好調さをそのまま日本オープンに持ち込んだ感じの安定したプレーが続いた。ところが、後半にターンすると、前半とは真逆の内容になってノーバーディ・3ボギーで貯金を全て吐き出してしまった。「前半は、マネージメント通りのゴルフができていたけど、後半はティーショットがラフにいくことが多くなり、思い通りのゴルフを続けられなくなってしまった。オーバー
パーにならなかったことが、せめてもの救いでしょうか」。
稲森、石川は、さらに思い通りにならないゴルフに苦しむラウンドだった。稲森は、1ホールを除けば、3バーディ・3ボギーで、まずまずの内容だったが、ここで除いた1ホールが、予想外のスコアになっていた。12番(パー4)である。2打目がバンカーのアゴに突き刺さり、どこにも出せない状態だった。アンプレアブルを宣してバンカー内にドロップしたが、ボールはわずかに沈んだ。そこからのショットは止まらずにグリーン奥のラフに。そしてアプローチで寄せられず、パットも外れてのトリプルボギーとなってしまった。「けっこう我慢してプレーしていたのに、あのホールだけが、どうにもならなかった。もったいなかったですね」このトリプルボギーの分だけオーバーパーになり、74でのホールアウトだった。
石川はショットが不安定だった。ラフや林に打ち込むホールが多く、ボギーを連発した。それでも14番までは2バーディ・4ボギーと耐えていて、この時点では「今日の内容でアンダーパーは無理だけど、1オーバーパーぐらいにまとめられれば…と、頭の中で考えていた。結果は、残り2ホールをダブルボギー、ボギーとして5オーバーパーの76と大きく出遅れてしまった。第2ラウンドからのゴルフをどうするか。そう水を向けられると、きっぱりと答えた。「めげずに、攻めていく。そんな感じです」。
注目組の3選手は、それぞれに刺激し合うことも、張り合う気配もなく、全員が納得のいかない表情でクラブハウスを後にしていった。
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