古賀ゴルフ・クラブが日本オープンの舞台になるのは、11年前の2008年以来だ。そのときを振り返ると、面白い記録がある。第1ラウンドのトップに立ったのはB・ジョーンズで、スコアは3アンダーパーの68。11年経って…。やっぱりジョーンズが首位発進した。しかもスコアまで一緒だ。これは、単なる偶然なのか。ジョーンズは言っていた。「ここのコースに対して、自分は良いゲームプランを持っている。他のコースだと、ドライバーでどんどん飛ばしていくけど、ここは、しっかりとゲームプランに則った攻め方が必要で、自分はそのゲームプランを持っているので安定したゴルフができているのだと思う」と―。
スコアカードには、各
ホールの数字を書き込むが、ジョーンズは頭の中でもう少し細かく数字を刻んでいるという。例えば、パー4のティーショットでフェアウェイをとらえた場合は「3.5」というスコアにする。つまり、バーディ(3)かパー(4)で、どちらの結果になるかは五分五分。ボギーにすることはない。同じホールでもラフに打ち込んでしまったら「4.5」と計算し、パーかボギーでおさまるように計算しておく。うまくいけばパー。いかなくてもボギーにおさえてダブルボギーにはしない。「絶対にバーディにしなければならない、というと自分を追い込んでしまう。0.5ストロークの幅でスコアを考えれば、余裕を持ってプレーできる。ここみたいに難しいコースでは、その(スコアの)幅を考えることが大切なことなんだと思っている」。
第1ラウンドは6バーディ・3ボギーという内容での68。「風がなく、グリーンもそこまで速くない好条件の中でプレーできたというのも、このスコアにつながっている。ドライバーではなく、アイアンでティーショットしたホールもいくつかあった。ホールロケーションに関しては、5番など難し過ぎるホールもあったけど、日本オープンではいつものことなので、それほどナーバスになることはなかった。自分としては、適度な難しさだったと思う。これ以上難しくしてほしくない」。
2008年大会をもう一度振り返ると、ジョーンズは第1ラウンド68の後は73、76とオーバーパーが続き、最終ラウンドが71で4位という結果だった。「これ以上難しくしてほしくない」というのは、こうしたスコアの流れを繰り返したくない思いがあるからだろう。
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