2019年度(第84回)日本オープンゴルフ選手権競技
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競技報告
【市原弘大は第4日に向けて「欲をかかず、静かに」】
第3日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Yoshitaka Watanabe
コースからクラブハウスに戻ってくる入り口の脇に、もうひとつ小さな出入り口がある。雑踏を避けるように、スルスルッとくぐり抜けて、一目散に風呂場に走った選手がいた、市原弘大もそのひとりだった。市原は、第2ラウンドを前日のうちに消化して、この日は14時20分スタート。最終組の3つ前でスタートした。
2番、4番とボギーを叩いた。「今日は、ショットの感じがよくなかったんです。特に、ドライバーですね。スタート前の練習場で、ボールが右に、左にと曲がる球がでて、ちょっと手こずるだろうなと。ですから、ひとつの曲がりを決めて、曲がってもいいという想定で、マネージメントしました。ともかく、ショートアイアンで拾いな
がらスコアをまとめるというラウンドでしたね。でも、7番でいいパーが拾えたんです。それからショットも少しずつ戻ってきて。あ、もうひとつ、9番でも、ナイスパーを拾えました。左の林に入れて、うまくリカバリーできてのナイスパーです」。

その2ホールが、市原にリズムを取り戻せるきっかけをつくってくれた。後半、10、11番と連続バーディが来たのだ。「10番は、3メートル。11番は5メートルでした。でも、13番をホールアウトしたときに、サスペンデッドになってしまいました」と言った。おそらく、その掴んだリズムのまま18番まで行きたかったのだろう。市原は、13番を終えた時点で通算2オーバーパー。塩見好輝とは、6打差がついている。けれども、このコースでは、なにが起こるか解らない。市原は、決して諦めてはいない。
「問題は、明日が、14番(パー4)から始まることなんですよ。僕にとっては、嫌なホールなんです。ですから、欲をかかず、静かに、静かにスタートできたらいいなと思っています。そうやって第3ラウンドの残り(5ホール)を消して、最終ラウンドに向かいたいですね」。

一目散に風呂場に走ったのは、なにもこの日だけのことではない。市原は、ヘルニアを患った経験がある。だから体のケアは、ひと一倍気をつけている。風呂で10分程度しっかりと湯船に使って、体をほぐし、そのあとにクールダウンも兼ねてフィジカルケアに入る。
「はい。朝も湯船に10分程度。終わってからも10分程度。両方ともフィジカルケアもします。それを10年ほど続けているのですが、有り難いことに、いまではヘルニアにもならなくなっています」と言った。

明日、第3ラウンドの残り5ホールを消化する市原の「欲をかかず、静かに静かに」というプレーを是非、見てみたい。

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