12番ホールを終えて、5バーディ・1ボギーの4アンダーパー。通算4アンダーパーと伸ばしたバリー・レーン。ところが終盤17番、18番でまさかの連続ボギー。通算2アンダーパーの6位タイにつけた。「こういう凄く難しいコース。難しいホールロケーション。半分嫌だけど、凄く好きなんですよ。そのコースを受け入れてプレーすることが、とても楽しいし、ゴルフそのものですからね」とヨーロッパで育って、いまも欧州シニアツアーで活躍しているレーンらしいコメントだった。
2番でボギー。4、5番でバーディ。ショットの調子が良かった。「ちょっとした気づきがスタート前にあって、それを修正してスウィングしたら、しっかりとイ
ンパクトでもコンタクトできるし、距離も伸びた。安定感がでたんです」と打ち明ける。気づきとは、下半身の動きである。最近流行のその場回転。ダウンスウィングで、左腰を流さずに、むしろ左腰、お尻を引く、右ひざが、一瞬前に折れるようにすると、体感の軸線がブレずにくるりと回転し、インパックトゾーンもしっかりととれる。それを実践したら、ショットの精度がよくなったというのだ。
土壇場の「17、18番のショット・ミス、あのアプローチ・ミスさえなければ、満点だったのに……」と悔しがる、首位の谷口とは、6打差。「いや、優勝を目標にというと、どうしてもどこかで無謀な攻めになりがちだから、まずはベスト5以内を目指します。この日本シニアオープンは、4回目の挑戦。ともかく、自己ベスト順位の5以内に入りたい。結果的には、それで来年の出場権も獲得できるしね」と語った。レーンは、欧州シニアツアーに、年間12試合。米シニアツアーが2試合。そして日本のシニアツアーが2試合出場というペースである。欧州シニアツアーも来年は、年間22試合と2試合増える活況で、文字通り世界を渡り歩くシニアである。
「でもね。明日、64で回ればチャンスあるよね?そういう挑戦心だけは、しっかりと持って戦うね」と言いながら、コースを去っていった。
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