2020年度(第53回)日本女子オープンゴルフ選手権の開幕を明日に控えた30日、福岡県宮若市のザ・クラシックゴルフ倶楽部キング・クイーンコースで日本一の女子ゴルファーの座を争う120名の選手たちが最後の調整を行った。
先の日本女子プロゴルフ選手権を制し、同年度ダブルタイトル獲得の期待がかかる永峰咲希は、最後の指定練習日で9ホールをラウンド。今年の舞台となるザ・クラシックゴルフ倶楽部のセッティングに「例年よりもフェアウェイが広くとられていますが、ラフは球が沈みやすい。確実にフェアウェイを捉えておいてからが勝負になると思います」とティーショットの出来が好スコアをマークする鍵となると話す。本選
手権最長の6,761ヤードと本選手権最長のヤーデージには「距離が長いホール、短いホールのメリハリがあります。バーディを狙えるホールでしっかりとスコアを伸ばして、守るホールはしっかりと守らないと」と戦略を立てる。優勝スコアを問われると、「グリーンは小さいけれど、好スコアは出ると思います。毎日60台。4日間で通算20アンダーパーが出るかもしれない」とハイレベルでの争いを予想した。日本所シプゴルフ選手権で自身初のメジャータイトルを獲得してから、「地元の宮崎県に帰ると、同級生から祝福の連絡が来たり、県知事と市長に表敬訪問したときも役所に懸垂幕が出ていたり。反響の大きさに驚いています」と周囲の喧騒に当惑しているが、日本女子オープンとのダブルタイトル獲得が実現すれば、それを超えるフィーバーが待ち受けている。「試合が始まる前は、両タイトル獲得も意識しますが、試合が始まれば別。自分の課題に集中することを大事に、ダブルタイトルを意識しないことが大事だと思う」と、目の前のことに集中していくことが日本女子オープン初優勝に必要だと強調した。
今シーズン2勝をあげて一躍本選手権優勝候補の筆頭に躍り出たのは、笹生優花。「この試合は、歴史がある試合」と、ナショナルオープンを勝つことへの意義は感じている。しかし、「勝ちとか負けるとかは、毎試合同じなので、勝てるように頑張りたいです」と自然体で大舞台に臨む。「ヤーデージが長い分、気をつけないといけない部分はあります。ラフが長いですし。メジャーなので、なかなかビッグスコアは簡単には出せないと思います。距離が長い、フェアウェイをミスしたら難しいと思います」と、ナショナルオープンのセッティングに警戒を強めるが、他を圧倒する飛距離、正確なパッティングと高いポテンシャルを見せつけてきた笹生の活躍に期待がかかる。
本選手権を制すれば、日本女子プロゴルフ界初の生涯グランドスラムを達成する申ジエ。新型コロナウィルス感染症のため入国制限がかかり、申ジエ自身には今シーズン初戦がナショナルオープンとなる。「これだけ長い期間、休みになったのは初めてのことで、どれだけ準備が出来たのかは、正直わかりません」と苦笑を浮かべる。8月には韓国で団体戦のイベントと個人ストローク戦の2試合に出場したが、実戦はそれ以来。試合カンにも不安が残るが、「久しぶりの試合ですから、プレーしたい気持ちのほうが強いです。明日からのプレーを楽しみにしています」と話す。「コロナ禍の中で試合が始まったのは嬉しいです。スポーツから良いエナジーを皆さんにあげられるのが嬉しいことです。今年は、今までと試合に向けての準備も違いますが、試合を待ち焦がれていました。怪我をしないように、良いプレーをお見せしたい。コースの中にギャラリーの方はいらっしゃいませんが、応援してくれているファンの皆様のことを思ってエンジョイしてプレーしたい」と、大記録への気負いは見せず、終始笑顔で日本女子オープンの開幕を心待ちにしている様子を伺わせた。
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第1ラウンドの模様は、NHK(BS1)で13時~15時8分、NHK(総合)で15時8分~16時50分で生中継の予定です。
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