前半は1ボギーで1番ホールにターンした笹生優花は、なかなかバーディチャンスを作れないまま6番を通過した。ここまで通算で2オーバーパー。浮上気配は、突然に訪れた。195ヤードと距離の長い7番(パー3)を5番アイアンで打って1.5メートルに乗せた。第2ラウンド初めてのバーディチャンス。これを決めると続く8番(パー5)では、最大の武器である飛距離にモノを言わせた。
ゆるやかなフォローの風に乗せたドライバーショットをフェアウェイに打ち出すと、ピンまで残り255ヤードの第2打を3番ウッドで5メートルに2オンさせた。これを一発で決めてのイーグル奪取だった。シーズン7試合目の出場で、早くも4個目のイー
グルである。あっという間にアンダーパーの世界に浮上した。
笹生にとっての飛距離のバロメータは「気分です」という。
「例えば250ヤードを3番ウッドで打とうとしたとき、“これは届かないかな…”と思ったら、届かない。逆に“間違いなくグリーンに乗せられる”と思えれば、飛んでくれる。あの第2打(8番ホールのこと)は、気分良く構えられたし、スウィングできました。だから、グリーンに乗せられると思っていました」
鮮明なイメージが浮かべば、ほとんどイメージどおりのショットとなり、迷いや不安があるとそれがスウィングの思い切りの良さを奪い、打ちたいだけの飛距離を出せない結果になるーということなのであろう。
「当面の目標だった予選通過は果たせたので、明日からは、よいイメージを固めて攻めのゴルフに徹します」
そう、きっぱりと口にした笹生。「届く距離なのにレイアップするのは、自分のスタイルではないので、届くのであれば、届かせていきます」とも語った。後半の2日間、笹生は、シーズン2勝の勢いを取り戻し、一気に優勝争いにからんできそうな雰囲気を漂わせている。
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