初出場の昨年の日本女子オープンゴルフ選手権では94位タイでカットに終わった岩井明愛。
2年連続での挑戦となった今年の大会では、通算2アンダーパーで全体の14位タイとなり見事にローアマチュアを獲得した。しかし、岩井は、「密かに優勝を狙っていたので、悔しい気持ちもあります」という。
目指す位置が高ければ高いほど、それに向けての努力を続けられる。高校3年生の今年は本来であれば、アマチュア競技を含め多くの試合を経験したいところだったが、コロナ禍で予定していた試合の中止が相次ぎ、スケジュールの変更を余儀なくされてきた。
ともすれば、モチベーションの低下を招く、この状況の支えになったのは
、ともに本選手権に出場した双子の妹、千怜の存在があったからかもしれない。明愛いわく、「2人で試合前から予選通過をしよう」と話していた双子は、見事に最初の目標をクリアして、さらに高みを目指して最終ラウンドをスタートした。
1番でバーディ。5番でもスコアを伸ばした岩井は、リーダーズボードを一歩ずつ上がっていったが、6番でボギー、7番ではダブルボギーを喫してしまう。一時は、ローアマチュア争いも混戦模様となったこの状況も、10番のバーディでアマチュア2位の浜崎未来との差を広げて、パープレーでホールアウト。
密かな目標は達成できなかったが、ローアマチュアというアマチュア最高位を手中に収めた。「出場できる試合が限られている中、いつも応援してくださる方々に良い結果報告ができればいいなと思っていた」と、姉妹を支えてくれている人たちに向けて、結果で応えた充実感をにじませていた。
この次の恩返しは、胸に秘めていた目標を1日も早く達成することだ。近い将来、それを実現できる可能性を感じさせる岩井明愛のプレーぶりだった。
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