首位と5打差。それも1打がひしめき合う。通算イーブンパーの選手は石川遼を含めて18人。残り2日間、36ホールで、どう展開するか誰も読みきれない。
「まずはしっかり予選を通らないと、自分の試合も始まらないなと思ったので、今日の後半にやっと決勝ラウンドのことを見据えながらのプレーができたので、もう少しできていないところを修正して、もう少し明日はできるような1日になれば良いなと思います」と語った。石川の言う自分の試合も始まらないというのは、これからが優勝争いの渦の中に入り込むときだ。そこで自分の描いているプレーをしたい、ということなのだろう。
石川遼は、大会前にクラブを持たずに、18ホールを
歩いたという。そして、左右のラフの深さや状態など、プレーしながらではチェックできない部分、風景をしっかりと観察したのだという。
「(気づきは)たくさんありますし、火曜日は(球を)打たないで左右のラフの深さ、左右の林の木の密集度を見たり、水曜日はフェアウェイにいっても、わざとラフに沈めて打ってみたり。試合は4日間あるので必ずラフにいくし、ラフからの練習を練習日にやりました」と、想定問題をまとめて練習したのだという。
さらに今回は、本格的に48度のウェッジをキャディバッグに入れた。「48度から下で打てる時は 2回であがるということをずっと練習してきているので。例えば、9番は、残り130ヤードだったけど、昨日は150くらい残していたんです。でも、今日は140以内を残せばウェッジで打てるので、残り130ヤードから上手くはめられたと思います。48度のウェッジも 8月から投入ですし、試合で3試合しかやってないけど4試合目で、56度も今週新しくしたけど、まだ今週1回も使ってないので。今まではそういったメリハリがなかったというか、130でも160でもピンに向かって攻めていかなきゃいけない感じがあったので、 全クラブを均等に練習して、全クラブを同じ精度で打てるようにしていたわけです。でも、それは無理なので、遠くなればなるほどミスの幅は広くなるし、でもミスの幅を受け入れてティーショットで短いクラブをもって、セカンドの幅は広くてもしょうがないから、ティーショットをそこにおさえようとか、どっちでチョイスをするかなので、4日間繰り返して攻めれるのをまずはプランニングとして立てて、決勝ラウンドにいったら状況次第で、最終日に何打差の位置にいるかとかで変わってくると思う」と語った。つまりは、マネジメントの幅と柔軟性、それによって攻めと守りのメリハリをつけたゴルフを目指しているのだ。
第2ラウンドを終了して、通算イーブンパーの13位タイ。「初日は入りとして難しいところもありますし、昨日のコンディションは午前と午後は1打くらい違いがあると思うし、実質 40~50位のスタートなのかなと自分の感覚ではあったので、あまり落ち込むとか引きずるはなかったですね。もちろん予選カットラインのことは最初から考えてやりましたし、その中で前半ずっと良いショットができていたのは、すごい収穫だなと思います」と語っている。
問題があるとすれば「ミドルパット」の距離のパッティングだという。短い距離のパッティングは、まずまず。5、6メートルの距離が、少し決まって欲しい。それが鍵となると石川は読んでいる。「昨日は、ミドルパットが入らなかったのは想定内で、グリーンも難しいので、今日少し入ってくれたのは、少し読みが今日のほうがほんの少し合わせていけたのかなと思うけど、昨日より今日は良い意味で深くと言うか細かく読んでいますね。フックしてスライスとかが多いので、ミドルパットが2つの傾斜が介入してきちゃうと、入る確率が下がってくるので、あまり気にしてはいないので、今日も前半読み違いがあったけど、トータルでみたら全然想定内でやれているので、明日に向けて楽しみだなと思います」と、虎視眈々だ。
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