ボギー先行も、パープレーにカムバックして通算4アンダーパーをキープした今平は、胸をなでおろしながらクラブハウスに戻ってきた。
「ショットがぶれてしまって、どうなることか…と思いましたが、なんとか前半の2ボギーを後半の2バーディで取り戻せてホッとしました。ちょっと慌てはしましたけど、焦りはしませんでした」
後半も、微妙な距離のパーパットを決め続けて流れを手放すことはなかった。「ラウンド中にスウィング調整ですか?僕は、そんなに器用じゃありません。できません。だから、そういうショットが出る日も、そのままでゴルフを組み立てていきます。修正するのは、コースではなく、ラウンド後の練習場でというよう
にしています。修正できると思います。そうすれば、また第1ラウンドのようなゴルフができると思います」
落ち着いたものである。首位に立った河本力はじめ3人のアマチュアが上位にいる。そのことに水を向けると、今平は、こう返してきた。
「驚きはありません。大学生ゴルファーはレベルアップしているし、体力、技術、戦術ともにしっかりしていますから、プロレベルの存在になっています。まぁ、第3ラウンドからが本当の勝負ということだとは思いますが」
プロの面目とか意地だとか言わず、結果で勝負しようという今平の胸の内が、最後のセリフからちらっと顔をのぞかせた。
|