第2ラウンドをプレーしながら、桂川の頭に2年前の日本オープンのことがちらっとよぎったという。
横浜カントリークラブを舞台にしての戦いだった。第2ラウンドを終えて当時大学2年生だった桂川がトップに立ち注目された。しかし、第3ラウンド以降は自滅する格好で順位を下げ、最終的には33位タイで終わっている。悔しい結果であった。
「今日の前半で2ボギーを先行させたときに、ふと、2年前の第3ラウンド以降の自分の姿、ゴルフが頭に浮かんだんです。そういえば、あのときの後半2日間は、こんな感じだったな…って。前日まで調子のよかったショットが乱れて、修正できなくなっていた。そのままずるずると後退していってしまっ
たのです」
また、なのか。いや、違っていた。体が、本来の自分の動きを取り戻してくれるまで、じたばたせずにリズムだけを意識して打つ。そうしているうちに、本当に違和感のない動きが戻ってきた。9、10番の連続バーディのあと、静かにパーを続けておいて、17番(パー4)でピンまで147ヤードの第2打を9番アイアンで50センチにつけて、この日もアンダーパー(69)のラウンドにした。
「2年前は、じたばたして、プレー中なのに修正しようと、あれこれやってしまいました。本当に強い人は、ショットが悪くても、それなりにスコアを作ってきますよね。今日の自分は、本当に強い人とは思っていませんけど、それなりに崩れずに持ちこたえ、スコアも崩さずにまとめられた。それが、成長だったらうれしいです」
後半の2日間も、何が起こるかわからない。「でも、自滅はしない。つぶれてしまった2年前の自分にリベンジしたいです」
大会後半もパーを基本にしたゴルフを心がけ、チャンスがきたら決めていくという姿勢でプレーしていきたいと言った。
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