「2020年度(第85回)日本オープンゴルフ選手権」は18日、千葉県野田市の紫カントリークラブすみれコースで最終ラウンドを行った。昨日の雨も上がり、時折日差しものぞく絶好のコンディションでスタートした最終ラウンド。通算5アンダーパーの単独首位でスタートした谷原秀人、1打差の2位タイにつけていた稲森佑貴の最終組の争いは、ナショナルオープンらしい緊迫した空気の中でホールが進んでいった。トーナメントリーダーの谷原は7番でバーディを奪取したのに対して、稲森はスコアカード通りのプレーで両者は2打差で前半を終える。最終組のスコアが動かない中で、リーダーズボードを駆け上がったのが通算2オーバーパーで首位と7打差の11位タイから1番ホールをティーオフした石川遼。石川は1バーディ・1ボギーで迎えた3番でチップインバーディを奪い、一気に上昇気流に乗る。7番に続き11番でバーディ。最難関の12番はボギーとしたものの、14、16番に続き、最終ホールでは7メートルを決めて、この日65のベストスコアを叩き出し、通算3アンダーパーで最終組のプレーを待つ。谷原は、11番でボギー。稲森も12番でボギーを叩いたがバウンスバックを決めて、谷原に食らいつくと、最終盤の17番で谷原が痛恨のボギーを叩き、谷原と稲森が通算4アンダーパーで並んで最終ホールを迎えた。
その最終ホール、3打目をグリーン奥のカラーに外した谷原に対し、稲森がピン右を刺す素晴らしいショットを見せて、谷原にプレッシャーをかけた。チップインを狙った谷原の3打目が無情にも外れ、稲森が慎重にバーディパットを沈めて、2人の戦いが決着。稲森がバーディフィニッシュを決めて通算5アンダーパーで2018年大会以来2度目の戴冠を果たした。谷原は1打差の2位、石川は内藤寛太郎とともに2打差の通算3アンダーパーで3位となった。
なお、ローアマチュア争いは、通算4アンダーパーの2位タイにつけていた河本力が、第3ラウンドの13番ホールのグリーン上で規則14.7(誤所からのプレー)により2罰打を受け、通算2アンダーパーからのスタートとなったが、この日パープレーにスコアをまとめる底力を見せ、5位タイから最終ラウンドをスタートした杉原大河が2つスコアを伸ばし、ともに通算2アンダーパーで全体の5位タイとなり、ローアマチュアを分け合った。
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