練習ラウンド、そしてスタート前の練習グリーン。植竹はパッティングに苦しんでいた。「タッチが合わないんです。グリーンのスピードに合わせられないというか、しっかりヒットできないというか…」
その不安が現実になったのはインからスタートしての15番ホールだった。第2打をグリーン手前にはずし、そこからのアプローチショットをピン奥1㍍に寄せたのだが…。なんと、これを3パットのダブルボギーにしてしまった。
アウトにターンして1番でもパーパットを決められず、この段階で1オーバーパーとなった。別人のようになったのは、続く2番ホールからである。
2番、ピンまで143㍎の第2打を3㍍につけた。3番
パー5ホールは第3打を2・5㍍に。4番パー3ホールは7番アイアンでピン奥3㍍。さらに5番パー5ホールでは第3打を1・5㍍に寄せた。このチャンスを全て1パットに決めての4連続バーディでトータル3アンダーパーでのホールアウトとなった。クラブハウスに戻った植竹は、ここでも首をひねった。
「パッティングの感じが悪かったのに、これだけバーディがとれるなんて…。良かったのか、悪かったのか、自分でもわかりません! どっちかはっきりさせるために、しっかり練習グリーンで調整して帰ろうと思います」
植竹は多くのアマチュアが憧れるスイングの持ち主として知られる。コンパクトなトップスイングで、左手の掌屈、右手の背屈が決まっている。そこから切り返しでのシャロ―イング、タメと鋭い振り抜きで重く、高弾道のショットを打ち出す。世界最先端といわれるスイングである。日本女子オープンでの活躍次第では、もっともっとファンが増えるだろう。そしてギャラリーの憧れの視線を浴びるようにもなろう。第2日以降も注目していきたい。
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