ディフェンディングピオンの原英梨花は、渋野日向子、稲見萌寧との豪華ペアリングでのラウンドで久しぶりにギャラリーに囲まれてのプレーだった。「やっぱり、ギャラリーの方に応援され、励まされながらのラウンドは楽しい。
今日は、ドライバーショットが不安定で、落下地点が狭いホールでは何度かスプーン(3番ウッド)を使ったりもしました。ボギーを叩くと、なかなか取り戻せないような気がして、どちらかというと攻めたい気持ちを抑えながらのラウンドでした」
アウトは5番パー5ホールでのバーディが唯一で、あとはパー。この結果が、原の狙いを如実に物語っている。ピンポジションが手前になっているホールが多かったこと
も原の本来のゴルフにブレーキをかけているようだった。
そんな中で、後半のインではアイアンショットの冴えと長めのバーディパットを決めて小さくガッツポーズするシーンが目についた。10番は6㍍が決まった。14番パー5では、レイアップしてからの第3打を9番アイアンで1・5㍍につけた。15番ではグリーン右にわずかにショートしたボールが手前に転がり、芝の長いラフに寄りかかって止まるという打ちにくいアプローチショットが残された。ここから寄せきれずにボギーにしたが、最難関の17番ホールで6㍍の大きく左に曲がるラインをカップ真ん中から沈めるバーディで取り戻してみせた。
「今日の収穫は、丁寧なゴルフができたことでしょうか。2日目の天気は崩れそうですが、私は崩れないように、丁寧なゴルフを続けたいと思います。そして、試合後半に攻めのゴルフができるように調子を上げていきたいですね」
原と一緒にラウンドした稲見は「今日は私たちのペアリングの中で、私のショットが一番貧弱でしたね。なんか、うまくスイングできていなかったし、ちょっとフラストレーションの溜まる日になってしまいました」
イーブンパーで迎えた最終18番ホールで8㍍ほどのロングパットが決まってバーディ締めになったことで、そのフラストレーションも薄らいだ形でのフィニッシュになった。渋野、原とは2打差。第2日は、その差を詰めるためのゴルフを展開したいだろう。ホールアウト後は日没が迫るまでドライビングレンジで打ち込んでいた。
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